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野球ではガッツポーズは侮辱行為 報復行為の対象Ⅲ

ガッツポーズの受ける印象について一昨日と昨日で記した。

2019-2-20 野球ではガッツポーズは侮辱行為 報復行為の対象

2019-2-21 野球ではガッツポーズは侮辱行為 報復行為の対象Ⅱ

ここまでは、スポーツの世界での話だった。

ところが、日本にはスポーツという概念がない。

近代には日本発祥のスポーツがあるが、元々は日本にスポーツはない。

全てが人生における道であり、武道となる。

スポーツは、ルールに則り、運動することによって主に勝敗を決するものを言うだろう。

美や徳を含む人生と一体のものとして発展し、後に興業にまでなったのが相撲、柔道、剣道だ。

スポーツとは一線を画すものでありながら、体を動かし、勝敗を決めるという行為が

スポーツと同じ形態をとってしまっているので誤認する。

メディアも他のスポーツと同じくくりで伝えるのでスポーツとなってしまった。

今やスポーツの1種としての意識の方が高くなったことにより

五輪種目ともなり、日本の武道は精神の部分が軽くなってしまった。

何度言ってもやめない形式美に反する朝青龍と白鵬のモンゴル横綱はとても強いのに

尊敬されないのはそのためだ。

勝負が優先され、精神性が希薄であるスポーツとしての格闘技では倒した相手を罵倒することも

よくあるし、倒れている相手にソッポを向いてガッツポーズで自分をアピールする。

秋山は、ヌルヌル事件を起こし、公然の傷害事件となるべきの反則行為で桜庭を殴り続けた。

精神のことばかりを重んじていたら、勝負に勝てなくなってきてしまったことも一因だ。

そして、力士や柔道家がいわゆる格闘技の分野に転向するので

プロレスや総合格闘技、キックボクシングと同列の意識になった。

生物は本能として暴力を持ち合わせている。

今でも戦争はなくならない。

一方で生物は、情も持ち合わせ、理性によって暴力は良くないものという認識もある。

暴力は犯罪とされ、戦争廃絶が声高に叫ばれる。

理性がはたらけば格闘技などいらないもののはずだが、本能が格闘技の存在を認める。

相撲や柔道、剣道は”道”を含めて人生観と一体にしないと

人を傷つけるのに理屈が通らないから精神を高める武道になったのだろう。

この記事にはとても感動を受けた。

剣道からKENDOへ 世界大会で見せた日本の心

剣道の精神を実践する諸外国の剣士の姿勢と

礼節をなによりも優先した日本の女性剣士。

さらに剣道精神が希薄化することは避けたい

という全日本剣道連盟の姿勢。

来場者にまで禁止事項を設け、

その来場者も安易な国際化や普及を迎合しない姿勢。

どれも伝統を大切にしている。

この記事にある

日本の女子主将剣士の振る舞いがいい。

記者たちの写真要請にも指導者への挨拶を優先させた。

剣道の伝統と”道”の部分を優先したのだと理解できる。

それでも、記者たちへの配慮も忘れていないことも素敵だ。

「すみません」と明るく答えながら指導者のもとに駆け寄った。とある。

剣道はスポーツではない。

剣による競技を人の道にまで発展させた人生と一体のものだ。

日本における競技は皆そうだ。

日本にはもともとスポーツという概念がない。

相撲、柔道、剣道とみな、人生に反映させる。

茶道、華道、書道といったものもきっとそうであろう。

だからこそ、

この記事にある五輪種目入りに関して全日本剣道連盟は、

精神の希薄につながるかもしれないため、積極的でなく、

その姿勢を誇りに思っているのだろう。

そして、来場した人も賛同している。

すばらしい。その通りだ。

剣道や柔道はオリンピック種目にふさわしくない。

スポーツではない剣道や柔道が五輪種目になる必要はない。

他のスポーツと同列な印象を与え、

勝ち負けばかりに目が行くようになっては失うものがでてくる。

そして、金メダルやら銀メダルやら俗な考えに縛られるようになっては

本来もっている価値を傷つける。

世界選手権が開催され、その競技独自の国際化が図ることができれば十分だ。

競技者は最も注目の集まる五輪種目になれば、モチベーションも技術も上がっていき、

それを望むだろう。

しかし、そのおかげで本来のその競技がもつ意味を失っては存在意義がなくなる。

この剣士も連盟も来場者も同様の考えをもっているのだと理解した。

そして敗れた韓国剣士の態度は潔く、作法も美しかったとある。

これらを聞いただけで、剣道のその空間を味わいたいと思わされる。

また、

この精神が大事にされることを希う。

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