横浜新監督は三浦となったわけだが、このタイミングだったら、切り札としては三浦が順当だ。
というより、三浦監督誕生させるために引退以来、準備していたはずだ。
二軍でのコーチや監督はその下地ということ。
長く優勝がなく、低迷していると言っていいチームには生え抜きの元エースは必ず監督になるはずで
あとはタイミングの問題だった。
現役時代は横浜のスターで、背番号18は欠番扱いされるほど地域には崇められる存在であった三浦も
監督となってしまえば、結果を出さなければすぐに憎まれ役となる。
監督とは厳しい役職だ。
現役時代、応援され、賛美され、引退時には涙で送られた人でも監督で敗ければ、こき下ろされる。
現役時代のかっこよさと監督としての能力は別の目で見る。
あの王でさえ、福岡へ行った際はたまごを投げつけられた。
さすがに巨人の監督であれば、結果が出なくとも、あの王に東京ではたまごを投げつけるなどということは
なかっただろう。
福岡へ行った王へは、頼むからやめてくれ、という横断幕に大合唱。そして、たまごと、
屈辱にまみれた。
その後、今のソフトバンクの強さへとつなげ、会長になり、いわばソフトバンクホークスの元帥となったわけで
今の王には福岡のファンも何も言えないだろう。ファンとはこんなものだ。
野村は弱小ヤクルトを強豪にまで育てたのに、奮わないシース゛ンで負けが込むと、
萎縮するほど試合後のヤジを浴びた。
神宮は球場から退場する時、一塁側の客席に沿う形でファールグラウンドを歩き、
ライトのファールグラウンドから外へ出る。
響く怒号に、「あーゆうのはどっちのファンなんだ」とボヤキ、
後日の試合でまた負けると、「またあそこ歩くの嫌だね。ボロクソにヤジられる」
とボヤく。
監督という仕事は楽しいか、と自問すればもちろんやりがいはあるのだろうが、楽しいとは言い切れない。
そこは何とも、はっきりとは言えないところだが、しんどい仕事であることは間違いない。
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