今年の日本シリーズは両投手陣の投げ合いの試合が2戦続いた。
2戦目は高橋がプロ初完封を大舞台で決め、ヤクルトがタイに戻した。
ただ、高橋の方が序盤から中盤にかけて毎回ランナーを背負い、宮城の方が抑えていた感じだった。
それでも宮城の降板後のコメントを聞くと、絶好調というわけではない中で持ち味を発揮した
内容だったようだ。
高橋より抑えていながら負けてしまい、これが勝負なのだが、本人はどういう気分だろう。
まあ、やることはやったという納得があるのか、それとも相手が点を許さない中、
先に点をやってしまって、チームが敗けたことに悔しくてたまらないという感じなのだろうか。
おそらく悔しくてたまらないというわけではなく、切り替えができやすく次戦へ気持ちが
向いているだろう。
高橋は後半にかけてピッチングが良くなっていったので、仕事をしたという感覚だろう。
反省点はあるだろうが、大事な試合を完封でタイに持ち込んだのだから快心と言ってもいいだろう。
気分良く、次戦へ調整できる。
勝負の世界はこの気分の浮き沈みが激しい。
だから切り替えが大事になってくるのだが、引きずるタイプだと抱え込んでしまうのでしんどい。
一般社会でも仕事による悩みはつきないが、勝負の世界は昨日うまくいったのに
今日はダメ、一度歯車が狂うと取り戻せない、一瞬のケガで全てが台無し、などということが
起きるのでどう気持ちを平静にできるか。
気分転換として何か趣味をやるとか、旅行にでも行ってみようか、となっても悔しさは
野球で晴らさないと気分転換もうまくいかないものだ。
一方でプロは今日ダメでもまた明日も野球をやることができる環境にあるので
また、野球で取り戻すことができるからラッキーとも言える。
例え練習でも、良い感覚を取り戻すことが出来れば、気分は一気に変わる。
不本意な結果に終わり、少し野球から離れたいと思ってもまたやらなきゃいけない、という
よりもまた野球で取り返せる環境があった方がいいだろう。
だからシース゛ンを下火で終わると、また来季まで待たなきゃいけないので気分はすぐれない。
シース゛ンを上げ調子で終わった方が、オフを前向きに過ごせる。
大谷が、MVP受賞は来季も頑張ろうという気持ちになる、といった発言
をしていた。
大谷はまだ快心のシーズンを送っていないのでやることはたくさんあると思っているはずだ。
それでも今年の内容には手ごたえがあったはずで、さらにMVPという、人からの評価があれば
気分は高まり、来シーズンへの弾みになる。
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