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内村に復活してくれなどと見ている側は無責任

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内村は、オリンピックが終わった時点で、総合で今後、ベルニャエフに勝つ自信はないと言った。

そして彼に今後の体操界を引っ張ってもらいたいと言った。

 

それ以降の内村には脅威が背中に迫っていたから、今回の世界大会がどのような内容になるのか。

ケガもありうるのでは。ミスもありうる。

ましてや連勝が途切れることも十分あり得る大会だった。

 

なのに、多く見かける、こんな見方。

内村 まさか負傷棄権…消えた個人総合7連覇、連勝記録40でストップ

まさかでも何でもない。

体操という人間の究極、アスリートとしての究極ともいえる競技では

体にかかる負担は他のどの競技よりも大きい。

それを6連覇、40連勝、オリンピック2連覇と長年続けてきたことが異常であり、まさかの出来事。

ケガをして当たり前だ。

 

本人が言う「リセット」は正直な気持ちだろう。

「不思議と悔しくない」と、これでプレッシャーから、いくばくか解放されることだろう。

 

勝ち負けよりこの肉体における極限の美を我々は楽しみ、感動すればいい。

内村が「這い上がる」とコメントしているので、

まだまだ、復活してくれるとか、きっと戻ってきてくれると、見ている側は無責任に言う。

それは時期尚早。まずはケガを治してほしい。

そして、その後どうするかは、この王様の思うようにしたらいい。

 

我々は、さんざん奇跡を見せてもらってきた。復活してくれなどと無責任すぎる。

この極限のスポーツで命をかけ、身も心もすり減らしてきた。

日本人だけでなく、人類の肉体の可能性を知らしめてくれた恩恵に対して敬意を払い、

期待はせず、見守りたい。

 

選手は、何を目標に競技をしているかは、その選手次第だ。

その選手の目標を知り、ベストを尽くして欲しい。その内容を見たい。

そして、その競技特有のおもしろさを知りたい。

人間の極限と言えるほどに鍛え抜かれた肉体の体操選手が繰り出す超人演技を楽しみたい。

人生を賭けてきた選手がどのようにしてそこまで至ったのか、

そしてその舞台でどのようなチャレンジをして、どうしてその結果になったのか。

その人間ドラマを見たい。

 

演技を楽しみ、その緊張を楽しみ、技の美しさを楽しみ、人間の運動能力の可能性を楽しめばいい。

 

内村に対してだけでなく、何でもそうだが、次を期待するのは誤った見方。

その瞬間の美や戦いを堪能し、味わい、感動し、そのあとに振り返り、反省し、

そしてやっと次を考える。

納得するか、ありがとうと思うか、そしてそののちに、期待するか。それはだいぶ後のこと。

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