先日、14歳のテコンドーを志す少女を知った。
「ミライモンスター」というテレビ番組で知ったのだが、
9歳から強くなりたいという理由で親元を離れ、道場に下宿しているとのことだった。
そして、離れて以来、一度も親に会っていないと言っていたような。
にわかには信じられない話だ。
9歳の子がそんな発想になるかということと、たとえ最初はそうであっても、
すぐに心変わりしそうだということと、親だって、そんなことは聞き入れないだろう
ということ。
本人も親も、離れて暮らすなど、絶対に選択しないはずだ。
強くなりたいということが理由なら、他の方法を模索するはず。
だって、何も、親元にいると強くなれないわけではないし、
親元を離れれば、必ず強くなるというわけではない。
家から道場に通う日々を過ごしたって、強くなることなど可能と誰もが思うはずだ。
それなのに、いわば、そんな賭けに出るなんて。
ただ、あまりにも興味をひかれたので、ちょっと情報をのぞいてみたが、
そのテコンドーの先生は親戚だとも聞く。
それなら、わからないでもない。
そして、実家も道場も仙台にあるというのに、本当に一度も会っていないのだろうか。
この決断をした精神性と続けている根性は間違いなく人間性は鍛えられる。
事実、テコンドーも上達していて、優秀な成績を収めている。
9歳で親元を離れるという発想を持ち、決断し、実行し、続けているという、
この時点ですでにモンスターだ。
取材に応えるその言動はおよそ中学生のそれではなかった。
まるっきり大人であり、目標をもった人間の生き生きとした姿だった。
この選手の人間ドラマにとても魅かれる。
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