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そんな常識は無視だ俺は俺の道をゆくⅣ

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昨日のつづき。

 

一方でこんな作戦もある。

 

古田の場合、ツーストライク後はフォアボールを狙うそうだ。

 

プロの速い球、鋭い変化球はヤマをはって、

ひとつに絞り、甘い球を確実にとらえる打ち方をしなければ

なかなか打ち返すことができないから

ツーストライク後はヒットを打つのは甘いところに来た球だけにして、

なんとかボールを投げさせてフォアボールで出塁するという考え方だ。

 

ハイレベルな野球ではこういう作戦もあるのだ。

低レベルではツーストライク後でも打ち返せるけど。

 

必ず来るストライク3つのうち、

ひとつを確実に捉えるのが好打者なわけだ。

 

そのうち2つをとらえられなければ、あるいは

2つが自分の読みと違うところに来てしまった場合は

フォアボール狙いに切り替えるというこの発想。

 

このことを古田は広沢に助言したそうだ。

 

古田:

「広沢さん、ツーストライク後からもホームランを打とうとしてません?」

広沢:

「まあ、あわよくば・・・」

古田:

「ツーストライク後はフォアボールを狙いますよ」

広沢:

「・・・」

 

理由は前述のとおりだ。

 

ツーストライク後に三振しないようにしてあらゆる球に対応して

しかもあわよくばホームランを打ちたいなどとは

その成功確率は恐ろしく低いはず。

 

広沢はアマチュア時代、日本代表の4番も務めたような強打者だった。

アマチュア時代まではその考えでも通用したかもしれない。

 

しかし

その考えのままプロでやっていては三振は増え、率が残らないのもうなずける。

 

一方、プロのレベルに合わせ、どうすべきかを考えた古田は

きっちりそのレベルでも1流の実績を残し、2000本安打も達成することになった。

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