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凡打とはⅡ

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先週の「凡打とは」の続編。

先週の内容はコチラ

 

打者の一流を示す数字に3割がある。

プロの世界ではレギュラークラスであればシーズンを通して3割を打つと

一流とされている。

 

それでは失敗が許される7割はどういうことか。

 

7割は4つに大別されると考えると前回記した。

 

ひとつは手が出ないほどのいい球

もしくは手は出せたが、とうてい打ち返すことができない球が来た。

 

要するに完全に投手の力量にやられたという場合。

 

これは今まで見たこともない

いわゆる経験したことのない球が当てはまる。

他の表現であらわすと

見えない球、

わかっていても打てない球

狙っているのに打ち返せない球のことだ。

 

藤川の火の玉ストレートは狙っていても打てない球と言われ、

佐々木のフォークは人間の動体視力ではとらえることは不可能

と言われた。

 

 

そして二つ目はボール球に手を出すということだ。

 

これは相手ピッチャーの力量というより、打者側のミスになる。

 

打った後「しまった」という顔をする打者はこの

ボール球に手を出したときがよくあてはまる。

 

ここでいうボール球に手を出すというのは

打ち気にはやり、

思わずボール球を打ってしまったという状況だ。

 

打撃というのはカウントで行うものだ。

 

投手(捕手)も打者も自分に有利のカウントを作ろうとするのだ。

 

投手ならストライク先行、

打者ならボール先行のカウントをつくる

ということ。

 

たとえばストライクが先行すれば、

投手はボール球を投げる余裕が出来る。

 

そうすると

いわゆる見せ球を使い、

打者に勝負球ではない球を意識させることができる。

 

インコース高め(インハイ)に速い球を一球見せれば、

打者はその球を意識して体が開いたり、外の変化球に対応が遅れたりする。

 

または変化球のボール球を見せれば、

打者はその球を意識して

速い球には遅れてしまうというようなことが代表例だ。

 

逆にボールが先行すれば

投手はストライクが欲しくなりストライクコースに投げてくる。

 

打者としてはそのストライクコースの球種(ストレートや変化球)に

山を張って、1,2の3のタイミングで打ちに行ける。

 

山が外れても

見逃して、ストライク一個投手に与えて

次の球でまた勝負すればいいだけなのだ。

 

高度な技術(コントロール、球威、マウンドさばき)をもつ投手の場合、

あえてボール先行させ打者有利のカウントにしてしまうこともある。

 

これは、ボール先行させ、打者に打ち気にさせ、

一球で凡打にさせるため。

 

あるいはボール先行させたことで

打者にウェイティング(待つ)の気持ちにさせ、

次に簡単にストライクを取り、

最終的には

勝負球一球でケリをつけてしまおうとするときなどだ。

 

このように投手有利、打者有利にするためにカウントを作るのだ。

 

その中でボール球に手を出してしまうのは、

打者有利のカウントで1,2の3で打ちに行ったとき

狙った球が来て「よっしゃ」と打ちに行ったが、実はボールだったというケースと

投手有利のカウントで打者が打ち取られたくないという心理の時に投手がボール球を投げ

打者は「やばい」と思ってバットを出したが、実はボールだった。というケースだ。

 

他の2つについてはまた次回以降。

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