昨日までで凡打の種類について四つをお送りした。
一つ目は手が出ないほどのいい球、
もしくは手は出せたが、とうてい打ち返すことができない球がきた。
要するに完全に投手の力量にやられたという場合。
二つ目はボール球に手を出すということだ。
これは相手ピッチャーの力量というより、打者側のミスになる。
打った後「しまった」という顔をする打者はこの
ボール球に手を出したときがよくあてはまる。
三つ目は狙い球とは別の球が来たときだ。
たとえば、球種に関係なくインコースを狙うと決める。
そこへインコースの球が来て打ちに行く。
コースに対する体の反応とバットの軌道はあっている。
ただし、自分の感覚の球速(タイミング)が狂いイメージ通り
ボールをとらえることができないというケース。
逆に球種だけを狙い打ちに行ったが、
コースに対する反応が合わず凡打になるというケース。
などが考えられる。
四つ目は打てる球を打ち損じというときだ。
これは狙い球だろうが、そうでなかろうが、体、頭、経験が打てると判断する。
そして「捉えた!」と思ったところ、打球を見ると上に上がってしまったり、
ファールになったり、いい当たりなのに野手に捕られてしまったり、
というケース。ミスショットと呼ばれるものだ。
イチローは以前、凡打のほとんどが
「打ち損じ」と言っていた。
この「打ち損じを少なくすることで確率を上げる」
という発想を持っていた。
つまり、上記四種類のうち、
とうてい打ち返すことができない球というのは、
ほとんどないということになる。
ひとつ
ボール球を打たず、見送る技術を磨く。
そして、次以降の甘い球が来るチャンスを広げる。
ふたつ
狙い球と別の球にはバットを止める、もしくはファールにする。
そして、次以降の甘い球が来るチャンスを広げる。
打ち損じを減らす=ミスショットを減らす。
なぜミスショットしてしまったのか。
体の切れが悪い状態なのか、けがか、疲れか。
目の衰えか、余計な体の動きがあったのか、
フォームの乱れか、など
ミスショットになってしまった原因を追究する。
これらを探求することこそが好打者への道である。