基本練習を大事にしろ。
よく言われる。
私が子供の頃、
片手でボールを捕りに行ったり、
正面に入らなかったり、
下から送球したり、
すると、適当にプレーしているように見られ、生意気と怒られたものだ。
ヤクルト・宮本は守備の達人として有名だった。
キャッチボールから実戦を意識し、
キャッチボールは相手の胸に投げる練習ととらえ、
肩慣らしのつもりはなかったと言っている。
私は、キャッチボールは肩慣らしでいいと思う。
キャッチボールで肩を慣らし、
その後の練習で実戦の意識をもてば十分だ。
胸に投げられず、逸れたら、
どういう状況だったら逸れる可能性があるかわかるじゃない。
これだって実践につながる。
捕るほうだって、実戦で必ず胸に来るわけじゃないので練習になる。
ファインプレーは、チームを救い、ピッチャーを楽にさせる。
ファインプレーの練習をしなければ、
難しいプレーであるファインプレーは出来ない。
基本ばっかりやっていても、実践でファインプレーが生まれないのだ。
難しいゴロは捕れなくても責められないけれど、
毎日その練習もしていれば、捕れる可能性が出てくる。
キャッチボールは実践を意識してやれとか
キャッチボールはウォーミングアップじゃないとかいうなら
実戦に即したファインプレーの練習もたくさんしなければならないことになるはずだ。
正面のゴロを毎日受けたってそんなに技術は変わらない。
とかく日本は基本を大事にすることを野球に限らずよしとされる風潮がある。
全米OPファイナリストまでのぼりつめた錦織は反復練習を課してきたそうだ。
基本を体に染み込ませたトッププレイヤーが
基本を大事にしながら、実践を意識した反復練習をしたのだろう。
堅実がよしとされる。
貯金をしているとえらい。とか
ひとつの会社に勤続したら立派。とか
同じことを繰り返しているとえらい。とか。
それだけではその上の技術が身につかないと思われる。
海の向こうでは練習の中で遊びを入れてやっている。
バックトス、バックハンド、素手捕り、後方キャッチ。
日頃から遊びとしてやっているので
実戦でも緊張することなく、とっさにこういったプレーが飛び出す。
よってアクロバティックなプレーが生まれ、チームを勝利に近づける。
イチローの背面キャッチは、
ファンを喜ばせるためだけにやっているのではなく、
実践で目がボールから離れた時でも対処できるようにする練習だとか。
ほんとかな?