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名球会入りの条件Ⅳ

名球会入りの条件のつづき。

 

古田と宮本に共通する不利な条件は

大学→社会人を経由していることと右打者であること。

あと、古田は過酷なポジションのキャッチャーだったことと

宮本はつなぎの役目を求められたこと。

 

では、有利な打者とは。

 

クリーンアップを打つアベレージヒッターだ。

 

同じクリーンアップでもホームランバッターは難しい。

ホームランを求められると、強く振り、球に角度をつけ、

遠くにまで飛ばさなければならない。

 

すると、ミスショットが増えるのだ。

 

決して打てない球でなく、捉えたと思っても

若干の狂いでポップフライになったりファウルになったり

空振りになったりする。

 

名球会入りしているホームラン打者の

野村、山本、門田、小久保、土井、清原、中村、大杉などは

打率が高くないのはそれが一因だ。

だから、

常にホームランをファンからも求められた王は大変だったろう。

 

その中で、二度の三冠王をはじめ首位打者も数度獲得し、

通算安打数も歴代4位とまさに打撃王、とびぬけた存在だ。

 

クリーンアップを打つアベレージヒッターが有利なのは

いつでもヒットを狙えばいいことと、宮本のような制約がなく

自由に打たせてもらえるからだ。

 

金本、立浪、石井、秋山、前田、山﨑、駒田、田中など

チームの主軸を打つ選手が、

首位打者経験がないのに名球会入りしているのはこのおかげだ。

他にもいるだろう。

 

同じく自由に打たせてもらえる1番打者も有利だ。

 

1番打者は足の速い選手が多い。

すると内野安打という選択がある。

内野安打は前にランナーがいると、生まれにくい。

そのため、1番で打たせてもらえることは、ヒットを多く打つことができる。

しかも、打席が1番多く回ってくる。

 

自由に打たせてもらえる1番とクリーンアップ。

その中でホームランを期待されない打者。

名球会はこうして作られる。

 

ただ、当然のことだが、

自由に打たせてもらえるだけの実力があるとチーム内に認められていること、

そしてホームランを打たなくともチームに貢献できる実力があること、

ただ恵まれていたわけではないことは付け加えておこう。

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