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バックハンドのグラブトス 菊池のグラブトスは持ち替えている

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今年も1年を振り返る時期だ。

春先は、WBCがあった。

かなり前の話で、あれも今年の話だったか。という印象の人は多いはず。

 

この時の日本代表では、千賀の好投と菊池の好守が大きく取り上げられた。

日本の窮地を救った菊池のスーパープレーはオランダ戦だった。

 

ピッチャーの股間を抜ける強い打球は、通常2遊間を抜けていくものだ。

左ピッチャーの松井は投げた後、3塁側へ流れる癖がなくなってきたので着地すると股間はマウンドの

真ん中よりは1塁側となる。つまり、股間を抜ける打球は2塁ベースよりはセカンド側になるわけだ。

とはいえ、通常は抜けてしかるべき打球を飛びついて捕りグラブトスで2塁封殺とした。

この時のグラブトスは飛びついて捕ったままだったのでバックハンドだった。

 

バックハンドのグラブトスは難しい。

難しいのにグラブトスを選択したのはゲッツーを狙ったからだ。

ゲッツーを狙ったため、そのグラブトスもショートの正面にするのではなく、少し1塁側へとトスし、

ベースカバーに入ったショートが走りながら、流れの中で1塁送球しやすいようにした。

この感覚もさすがとはいえ、投げやすいようにと配慮するまではプロでは当たり前であり、

ハイセンスの野手はアマチュアでもこのくらいはやる。

 

バックハンドのグラブトスは難しい。

実際、この時の菊池もトスはイメージよりは少しずれた。

そのためショートの坂本が体勢を崩しながら捕球し、ゲッツーは無理と判断し、封殺だけになった。

 

離れた人に何かを素手でトスする場合でも、肩から下に伸びる腕をそのまま振って

相手に渡す方法をとるだろう。

つまり、このやり方が楽で正確だから。グラブトスも気をつけの体勢で下に伸びた腕を

振ってトスするのは楽なのだ。グラブからボールを出すだけというイメージ。

 

バックハンドが難しいのは、

バックハンドで捕らなければいけないような厳しい打球を何とか捕っているため、その時は必ず

楽な姿勢ではない。

楽な姿勢ではない上に、腕がひねられた形、つまり骨格と筋肉が正常な状態でないにもかかわらず

自分の後ろへ放ることを強いられるという理由から。

 

しかも、この時の菊池はダイビングキャッチをした。

捕球した時はグラウンドにへばりつき寝ている状態。これを、トスしてボールを渡すには、

寝た状態で下から上へ持ち上げる作業を必要とする。

上へ持ち上げるには、エネルギーが必要とされる。パワーが必要とされるのだ。

正面で処理したゴロをグラブトスするなら、中腰で順手なので手からボールを離すに近い感覚だから楽。

 

バックトスは練習すれば、成功確率が高くなるプレーだが、それでも通常トスよりは難しい。

これをグラブをはめた手でやらなきゃいけないから

バックハンドのグラブトスはさらに難しいということになるのだ。

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