盗塁王は、必ずしも脚の速さがNO.1の選手がタイトルを獲るとは限らない。
だが、脚の速さは必要ではあるし、特別の速さを持っていれば、それは当然、盗塁王に近づく。
ホームランもパワーNO.1や飛距離NO.1がタイトルを獲るわけではない。
だが、パワーは必要であるし、怪力はそれだけで当然、タイトルに近づく。
盗塁が特別の速さがなくともいいのは、リードやスライディング、投手のくせを盗む、配球を読む
など、他の要因で成功させることが可能だからだ。
ホームランも運ぶテクニックや、配球の読み、ピッチャーの力量に左右される。
100m先に運べばホームランならば、そのくらいの飛距離はプロの選手なら誰でも持っている。
だから、ピッチャーの力量に影響を受けるわけだ。
高校時代ホームランバッターだった選手がプロでは、そうなくなることは珍しくない。
清宮は高校通算本塁打記録を更新したとされているが、高校野球の多くの力量に甘いピッチャーを
打ってきたからだ。松井は多く敬遠されてきた。
高校野球の1流ピッチャーでない球は飛距離を出すに丁度いい球威となる。
ただ、丁度いい球を数多くホームランしてきた事実は、遠くへ飛ばせる能力があるという証明にはなる。
盗塁も同じことが言えそうだ。
状況、相手によって、盗塁王が本当に能力が高いかはわからない。
走ってくるだろうと相手が警戒する中で成功させていたら能力が高いと言えるだろう。
例えば、盗塁成功率10割といっても能力が高いとは言い切れない。
というのも、10割成功できるのに盗塁数が30個しかなかった場合、
成功できる場面でしか走っていないともとれる。
400以上打席に立ちながら、出塁率4割を超え、チャンスメーカーがたったの30個で成功率100%
なら、さほど盗塁能力は高くないという見方ができる。
だからといって成功率5割の40個だと、これも高いと言えなくなりそうだ。
それらを鑑みると、走ってくることがわかっていながら元巨人の鈴木が成功させてみせたり、
巨人と西武の日本シリーズで、どうしても得点圏に行きたい状況の中、初球で成功させた片岡は、
盗塁能力が高いと言える。
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