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心理戦の野球は実際のプレー以外のところでも勝負をする。それもテクニックのひとつ。
試合中、相手の表情やプレーに対する仕草、ベンチの様子を観察する。
そこから情報を得て、
相手が何を考えているか。今の戦況でどういう心理状態にあるか。といったことを探るためだ。
特に野球は、ワンプレーごとに間があり、
心理戦の際たるスポーツであるため相手の心境を理解するということは、技術のうちなのだ。
たとえば、凡打を放ったバッターの姿をピッチャーがずっと追い続ける。
ピッチャーだけでなく、キャッチャーや野手も、
打球から離れた位置にいる選手はバックアップやフォローに走りながらも、
そのバッターの雰囲気を感じ取ろうとする。
それは、アウトになり、そのプレーが完結した後も横眼で観察し、
時にはベンチでどのような表情をしているかに至るまで情報として活用できる。
非常に悔しい表情を続けていれば、その打ち取られた球が頭にこびりついていることが想像できる。
であれば、次に何を狙ってくるのかの情報になる。
その打ち取った球でもう一度勝負に行くとか、
逆に、意識しているその球を見せ球に使えるという感覚を獲得できることになる。
悔しい表情ではなく、やっちまった感のある表情ならミスショットを悔やんでいる表情だ。
その時は、次も向かってくる打者と想像できる。
ボール球で勝負してやろうとか、戦況によっては歩かせる選択もあり得るわけだ。
下を向くような覇気のない表情なら自信がないと判断して、どんどん攻めていく。
逆に打ち取っただけでなく、打たれたりしたときガッツポーズや喜んでいる姿からも次の対策が見える。
こちらの投げミスをガッツポーズしていたら、その程度で喜んでいるのかと逆に精神が落ち着くかもしれない。
相手の器が知れて、打たれているにも関わらず、恐るるに足らずとなるわけだ。
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