以前に、球筋を見切る視力はプロだから必ず高いとは限らない、ということを記した。
素人でもプロ以上の視力を持つ人はいるかもしれない。
また、見切ることは慣れだから、打席に多く立つ機会に恵まれ、多くプロの球に接する機会があれば、
驚きはなくなる。
打てるか打てないかは別問題であり、驚くかどうかだけなら、慣れの問題だ。
2019-11-29 素人とプロの差は体力、次に技術 球を見極める視力は素人の方が高いかも 成功体験
だから大谷の真っ直ぐも驚かなくなる。打てるとさえ思うのではないか。
一度、その球筋を見させてもらえれば、
その球に対応するスイングや体の動きをしようとするので、いける。
大谷の球でも真っ直ぐがストライクコースに来るとわかっているなら打てるのだ。
ヒットを打てないまでも、バットに当てるくらいは難しくはない。
これが、打ち返すのが途端に難しくなるのは、変化球が混じるからだ。
変化球が混じると、そこへのケアが頭にインプットされる。
何が来るのだろうと迷うところに対応が遅れたり、思い切りが欠けたりということになる。
あの速い球に力負けしないようにしなきゃと思えば、心理としては力みがちだ。
そこへ、変化球が来た時、真っすぐに見え、打たなきゃと思ったらそこから曲がり
ボール球に手が出るということになる。
いわゆるキレのいい変化球というのは、
打者の近くに来るまで球種が判別できないものをいう。
とはいえ、実際に打者の近くで突然、変化するような球はない。
変化球もピッチャーの手を放れてから、すでに変化球の軌道でキャッチャーへと向かっている。
結局、打てるとか、ボールだとか、判断するのはどのくらいなのだろう。
まあ、ピッチャーと打者の距離半分くらいとすると、そこから打ち出すことになる。
半分先の投球は、速いのか遅いのか、真っすぐか曲がるのかわからないのだ。
はるか向こうで走っている車も速いか遅いかわからない。近くに来てやっと実感する。
はるか彼方で瞬く2つ星も地上から見ると、お互い近くにいるようだが、実は
その距離は遠い。あまりにも遠い距離の2つの差は目ではわからない。
ピッチャーと打者の間で打者の遠くではどんな球が来るかわからないまま、
打てると判断した時、手を出していく。ところが、プロの速い球には力負けしまいと
力を込めて振っていく。そこから変化球だと気づいても止まることなく、ボール球を振る。
そこでカウントという話になってくる。
明日へ。
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