昨日、山本について、カットボールは真っ直ぐと同じ握りでひねって曲げるというより、
真っすぐに近く、ちょっと変化するというイメージらしい、と記した。
2020-3-16 18.44でいかに効率良く球に力を生かすか
山本のカットボールは速くて鋭く、左打者は詰まる。
振りに行ったら、バットに当てようとする直前で食い込んでくるので打者が嫌がる球だ。
スライダーやチェンジアップのように泳がされたり、フォークのようにいなくなったりするより
打者はイライラさせられる球だろう。
左打者のインコースストライクゾーンから食い込んできて、バットが止まらず、
避けながら振っているシーンを目にする。
カットボールやツーシームという新種のボールが輸入されたころ、動くボールと表現された。
真っ直ぐに近い形でちょっとだけ軌道を変えるということ。
昔は、変化球は大きく鋭いことがいいとされていたが、鋭く小さく曲がる球の方が、
内野ゴロにできるので、少ない球数で打ち取れるから重宝されだした。
吉井や長谷川がMLBに入った頃は、「向こうのピッチャーでまともなフォーシームを
投げるピッチャーはいない」とまで言っていた。
動くという表現とは違うのが岩瀬の真っ直ぐだろう。
マッスラと表現されるその球は動かすというより、すべっていくという感じ。
スリークォーター気味の腕の振りから、いわゆるクロスファイアの軌道で打者に
近づく球はその軌道からすべっていき、左打者からは遠く、右打者には近づいてくる。
スライダーを投げようとしているのではなく、勝手にすべっていくナチュラルスライダーで
マッスラという。
動く球というのは、ゆらゆら揺れるナックルが象徴的であり、打者の手元で、ククっと沈んだり、
食い込んだりする球だろう。
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