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あんな球打てない 打たなくていいよボール球だもん

新庄が山本由伸に負けた時、あんな球打てない、と敵軍の将として脱帽した。

新庄は佐々木との次の対戦時にはパーフェクト見たい、と言って笑いを誘った。

 

新庄が打てないと言った山本の球はフォークボールのことだった。

球速は151キロを表示していたものだからだ。

しかし、フォークボールはほとんどがボール球であり、打つ必要のない球だ。

ボール球をヒットにすることは理屈から言って難しい。

 

打者はボール球を打とうとしていないからだ。

ボール球を打つバッティング練習をする選手はほぼいない。

ボール球をヒットにするより見逃せ、となるから。

 

そもそもボールとは悪い球、卑怯な球という側面を持つ。

打てない球を投げるのはダメ、という理由でピッチャーにペナルティを与えます、

それはボールという罰です、という意味だ。

つまり、ボールとは打てない球という定義なのだ。

 

ストライクを打とうと思って、ボール球に手が出てしまう。

その際、ボール球をヒットにするケースもあるが、確率としては極端に低い。

だから、あんな球打てない、ではなく、正確には手が出ちゃうであり、見逃せない、というのが

正しい表現だ。

ボール球だから打てるわけがないのだ。そして打つ必要がない球。

 

見逃すことこそがナイスバッティング。

ヒットにしたところでたまたまなだけで打率にしたら恐ろしく低く、その選手のその時だけ成功したに過ぎず、

勝利に近づくバッティングではない。

見逃すことこそナイスバッティングであり、確率が高く、打線がつながる。

 

たまたま上手く行ったバッティングに溺れて、俺はうまいなどと思ってしまい、

次もやろうとしても失敗する。

そして上手く行かなかった方を逆にたまたま失敗したと思いがちで成功をまた求める。

成功体験が確率を低くさせる。

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