世界野球大会=WBCの回顧録の連載も6回目。
前回は日本が1次リーグを突破しながらも不安を残す内容だったことを受け、
今後、主力として使うべき選手を提言した。
すると
韓国が1次リーグで姿を消したのだ。
やはり一発勝負はこういうことが起こる。
初戦の入り方が特に難しいのだ。
特に優勝を狙うチームは緊張感やプレッシャー、
そしていつもとは違う雰囲気といつもとは違うチームメートと
経験したことがない中で、一試合で結果を残し、積み重ねていかなければならない。
調子が出ないまま一試合落としてしまえばそれで終わってしまう。
これが国際大会の怖さと面白さ。
これで日本は楽になった。
2次リーグのキューバ、台湾、オランダとどれも格下でくみしやすし。
たよりない日本には運が向いてきた。
しかし、韓国の3試合目は最初から5点差が必要だったとのこと。
このルールはあまりにナンセンスだ。
野球の試合で必要な点差をつけなければ勝ち残れないとなると
心理戦や間合いを醍醐味とする野球にとって試合自体が大味になり
本来の野球というスポーツとかけ離れたものになってしまう。
野球は点取り合戦ではなく、
点をいかに与えないかが問われるスポーツであり、守り抜くスポーツなのだ。
守り抜いた中で1点多くとることが野球なのだ。
したがって
このルールを作った人間は野球を知らない人間と言わざるを得ず、
大会自体の格式の希薄につながる。
そういう意味では韓国はかわいそうだった。
左の中心打者の時、ボール球をストライク判定され2度三振という場面もあったし。
でも
5点以上取らなきゃいけない試合で、微妙なタイミングで3塁を狙う、
微妙なタイミングのセンター前ヒットで本塁に突入する。
という無知な野球をやっていたので負けるべくして負けたともいえる。
うまくまわらない象徴的なシーン