毎日野球コラム - 野球コラムサイト -

間違った認識で良しとされるⅤ

昨日に引き続き誤認されている全員野球について。

 

だれにでも平等に練習を課し、時間や場所、道具を全員で共有する野球を

全員野球と思っていると強くならないと言い続けている。

 

前回は身近な社会を引き合いに出してみた。

 

それでは核心となる高校野球でみてみると

 

大府高校と中京高校という愛知の名門は

毎年、夏の予選前、ベンチ入りができなかった3年生同士が試合を行うそうだ。

 

予選の

ベンチ入りメンバーが発表されるとベンチ入りを逃した選手は引退を告げられる。

 

これ以降はグラウンドでの練習は許されず、

ベンチ入りメンバーの練習のサポートに回り、自分の練習をすることはない。

 

これらの外れた選手は不要かといえばそうではない。

 

彼らがレギュラーメンバーのサポートに回ることにより充実した練習ができ

チーム力は上がるわけだ。これも全員野球といえる。

 

ベンチ入リから外れたメンバーは引退試合がはなむけとして

用意されている。

 

この時ばかりは

レギュラーメンバーが応援に回り、スタンドで声援を送る。

そして両校引退メンバーによる真剣勝負が行われ、試合終了後は

これで引退となるメンバ-は涙を流し、それをレギュラーメンバーは抱きかかえ

ともに泣き、これからはじまる夏の予選に引退メンバーの分まで全力で戦

うことを誓い引退メンバーも全力でサポートすることを誓う。

 

これによりチームの意思は一方向を示し、 色んな人の思いを背負い、

戦う意識が芽生え、力になっていく。

 

世の中は平等にできていないものだ。

 

能力や制限があるため、平等でない方が効率よく、

その方が結果、より喜びが多くの人にもたらされると考えられているから。

 

野球において考えれば

実力のあるやつ、若い奴を伸ばした方が良いという考えに至る。

 

それにより勝つ確率が高くなり、勝つことこそ最高の喜びになるのだ。

 

全員に同じ練習を課し、

時間、場所、道具を共有していては可能性のある人間の成長を阻害しかねない。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

傑作コラム

TOP