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21世紀枠ってなんだⅡ

昨日からのつづき。

 

野球ビジネスとなった高校野球は、

一方で教育の一環という大義名分があるため

21世紀枠などという制度も存在する。

 

イチローと松井は類まれな才能によって野球で立身した。

 

二人とも野球名門校を選択し、そこで名前を売り、

プロへの道を切り拓き、今日に至っている。

 

ともにプロへ行くということを意識していたため

名門校を選び、実力を伸ばすため野球漬けの日々を送ったわけだ。

 

21世紀枠で掲げる学問との両立などハナから無視した行動だ。

 

学校もそういう選手を好み、そういう選手を生み出すことで

学校の価値を上げ、高校野球ファンもそれを楽しむ。

 

高校野球界は野球漬けの一意専心も

それとは反するいわゆる文武両道も

どちらも奨励しているのだ。

 

しかし、

野球をするために高校を選び、野球の実力を伸ばそうとする者、

プロを目指そうとする者、

すなわち野球に青春を燃やす者にとっては、学問が教育になるのではなく、

勝負に執念を燃やすことこそが教育になるのだ。

 

勝つためには練習が必要だ。

練習するためには場所、食事、休養といった選手の環境が必要だ。

環境とは周囲の協力のこと。

その協力を受けることで人のつながりを知り、

世の中の仕組みを学び、周りへの配慮の気持ちが芽生えることになる。

したがい精神が育つことになる。

 

明徳が松井を5打席敬遠した時も、勝負にこだわり

馬淵監督は世間からの非難に対して、今でも正しかったと思うと

発言している。

 

これは、勝負にこだわること、勝つことに執念を燃やすことこそ

そこに生きる選手へ一番の教育であり、とるべき行動と判断したからだ。

同時に、これこそが野球ビジネスを証明した瞬間でもあった。

 

この時は、世間からのあまりに大きな反響のため、

10代の高校生には重すぎて、つぶされるほどになってしまい、

教育とは受け止められず、選手は後悔が先に立ってしまったが。

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