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弱小チームの間違った鍛錬 うまくはなるけど勝てはしないXV

先週復活した金曜連載。

今日は、15回目となる。

テーマは、あいかわらず

有望な選手が集中する強豪校に、ただの野球好きが集まった野球部にも勝つチャンス。だ。

 

勝つための3つ目の要素「体力」は、もっとも大事な部分なので長くなる。

 

最近は、この体力をつけるために食べることを指導することが多くなった。

昔からあったが、今はひとつの練習ととらえている。

練習中、立ったままでお茶碗と箸を持ち、納豆ごはんをかきこみ、茶碗が空になれば、

今度は茶碗を持った手をグラブに持ち替えて、グラウンドへ走っていく。

または、

入学当初は技術が低い選手でも、体の強さやでかさがあれば、その時点でアドバンテージとなり、

技術はあとからついてくるものと、レギュラークラスの練習に参加させる。

 

3リットル弁当・1日白米5合 体重増で本塁打量産

 

 

一方、先日ある会に参加し、そこでこんな発表を聞いた。

 

野球部の取組や戦果を報告している中で

野球部の連中が校内で行われた駅伝で好位につけた。というものだった。

上位は陸上部が占める中、その次くらいに野球部で構成された数チームがつけたと報告していたのだ。

日頃の練習の成果であるがごとく。

しかし、

長い距離のタイムが良いことが、野球に関しては自慢にはならない。

それは、野球が弱いことを露呈しているようなものだ。

強いチームは体がでかい。横に広い体つきが要求される。

もちろん手を抜いて遅く走ってはなんにもならないが、一所懸命走って遅いのなら

運動能力がなくて遅いか、運動能力はあるが、でかくて走れないかのどちらかだ。

強いチームの選手は後者となる。

 

野球が強くなるために運動能力の高さは要求されるが、

その能力は長い距離を走る能力ではないのだ。

 

体をでかくする行為をし、パワーをつけ、強いスイング、強い球、といった基礎能力を伸ばすことは

長い距離を走る能力を阻害するものなのだ。野球に長い距離を速く走る場面はない。

 

日ハム・大谷、ソフトボール・上野は走ることが苦手だったそうだ。

大谷は大嫌いと言い、上野もそうだと言っていた。

2人とも体がでかいので白身の筋肉が優れているのだろう。長い距離を走るには

赤身の筋肉が必要となる。

 

そして

体が小さいトッププレーヤーは必ず下半身がしっかりすることが条件となる。

そうでない細い選手は足と守備、器用、いわゆるセンスが必要となる。

 

だが、体をでかくするために筋トレは勧めない。

高校生や20歳くらいまでの成長期、人によっては20歳を過ぎても身長が伸びる。

筋トレにより横に大きくするのは、いくら歳をとっても成長させることができる。

身長の成長が止まってから筋トレをすれば十分だ。

 

スクワット1000回し、毎日ウェイトトレするより

どんぶりめし3杯を1日に何回も食べるなど、食事の工夫をすることの方が

球を速くするのに、打球を遠くに飛ばすのに、技術を高めるのに有効だ。

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