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弱小チームの間違った鍛錬 うまくはなるけど勝てはしない Vol.19

金曜連載19回目。テーマは、

有望な選手が集中する強豪校に、ただの野球好きが集まった野球部にも勝つチャンス。

 

「体力」が重要な具体的な例を出して、証明してみよう。

 

体力が技術を凌駕する。

海外で活躍する日本人選手の多くは、大きな外国人にも見劣りしない体格がある。

黒田や田中、ダルビッシュは大きく、日本で普通に歩いていたら目を見張ることだろう。

青木だって、身長は高くないものの下半身はがっちり、しっかりしている。

今は高校生でも190センチを超えることがめずらしくなく、

藤浪、大谷の同い年は190センチをゆうに超えている。

中学生でも190センチの選手がおり、小学生でも180センチを超える選手が多くなったそうだ。

 

先述の選手たちは、プロの世界で通用するために体を大きくしてきた結果。

大きいことが、成功することの大きな要件だから。

 

小さいともうだめ、とも言い切れはしない。

大きくすることで、動きにスピードやキレが失われることがある。

大きくすることで脚が殺されることにつながることがある。

しかし、レベルが高くなるほど、小ささで生かされる特徴を体力が呑み込んでしまう。

スピードや脚を体力が呑みこんでしまう。体力が技術を凌駕する。

 

具体例としては、室伏は、全くの野球素人で投げ方は下手くそにもかかわらず

何年も野球をやってきた多くの人よりも速い球を投げる。

同じく、陸上の村上も野球経験者で、投擲種目のトップ選手とはいえ、

普段野球などしていないにもかかわらず、球速だけならプロ野球選手並みの球を投げる。

これだけで充分野球選手として通用する。

ボクシングの世界ではでかい奴にはなんぼやっても勝てないから階級制が存在する。

なぜ、過酷な減量などという常識が存在するのか。

なるべく、体格で相手より勝り、勝ちやすくするためだ。

できるだけ体重を落とした階級で身長有利で戦いたいからに他ならない。

スポーツの世界は体力が技術を凌駕することだらけ。

 

相撲の世界では、逸ノ城、照の富士というモンゴル勢は、

日本の相撲文化が染みついていないので下手くそな相撲だが、

体力にものを言わせ、出世している。逆に、相撲のうまい遠藤は、体力がないため、

出世に時間がかかっている。

子供のころから相撲をやってきて、プロになった日本人が体力に勝る彼らに

あっという間に抜かされていく。

技術なんてあとからでも十分追いつくものであり、ある程度行ったら進歩しないものだ。

そしてどんなに時間を費やしてもたいして差がつかないもの。

短時間で身についてしまうものなのだ。

 

 

体を大きくすることを技術の練習より、重視することをしていい。

同じ高校生。一発勝負でひっくり返す可能性は大いにある。

 

プロの小さい選手で活躍する選手は、必ず、体の芯が強いこと、もしくはバネがある。

大石大二郎、桑田、飯田、仁志、松井稼、菊池、今宮、内村、荻野、平野など。

 

甲子園春、夏連覇した興南高校は小さいチームだった。

それでも連覇したのは、体の芯の強さを感じさせる動きを見せていたから。

今で言うと、体幹とかインナーマッスルとかを使える、発達していると感じる動きだった。

しかし、春、夏連覇したほどの興南高校からプロで活躍する選手が出てこない。

その先に行くには小さいと限界があり、やはりでかさが必要となってくる。

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