金曜連載の9回目。
テーマは、
有望な選手が集中する強豪校にただの野球好きが集まった野球部にも勝つチャンス。だ。
これまで勝負を分ける要素は3つと伝えた。
ひとつ目が情報。ふたつ目が経験。
ここまでを連載した。
みっつ目。
それが体格。
最も差があるのは高校生の場合、体格だ。
プロでも実は、技術以上に差が出るのはこの体格による。
練習をすれば、たしかにうまくはなる。しかし、勝てはしない。
他の強豪校はもっとする。野球に没頭する環境だから野球ばかりやっていることが善行となる。
プロと同じで高校スポーツも学校が力を入れ、お金を投入することが強くする条件であり、
お金をかければ、設備、指導者、良い選手、援助、相手といった環境が揃い、明けても暮れても野球だ。
漫画「タッチ」では、甲子園に出るためには須見工に勝たなければいけなかった。
須見工は、センバツ準優勝、高校NO.1打者・新田がいる。
達也は、
「俺たちが甲子園に行くには、甲子園で優勝する力が必要なんだ。須見工だぜ。新田明男だぜ。中途半端な練習で勝てる相手じゃねーんだぞ。恨みでもなんでもいい。徹底的にしごいてもらおうじゃねーか。」
というセリフがあった。
今でも憶えているくらい、大好きなセリフだ。
しかし、
「練習はうそをつかない」と
よく言いう。
日本の高校スポーツ界では、いまだにこういう美辞麗句や感動秘話がもてはやされている。
どういう意味なのか。
意味も考えず妄信してやってしまっては、せっかく一所懸命やったのに、結果が違う。なんてことになる。
たとえ結果が思い通りにならなくとも、
その過程は必ずその人の糧になっている。とでも言うのだろうか。
こんな、根拠のない、実体のない言葉で歯を食いしばって練習することは良くない。
プロ野球の選手、プロ野球の首脳陣でこんなことを言う人はいない。
こういった感覚、概念がはびこっているのですべきこと、やるべき練習を見誤る。
スポーツというのは、特に野球は、体力が技術を凌駕するのだ。
だから、
成長期の高校生は、まず、練習を重ねることに時間を費やすより
体を大きくすることを心掛けることが第一だ。
体力が技術を凌駕する例を次回からどんどん出して行こう。
金曜連載。