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弱小チームの間違った鍛錬 うまくはなるけど勝てはしないXIII

13回目に突入した金曜連載。

テーマは、

有望な選手が集中する強豪校にただの野球好きが集まった野球部にも勝つチャンス。

勝つためには要素が3つあるとして、今は、3つ目の体力について続けている。

 

野球は、速い球を投げたり、遠くまで投げたり打ったりと体力がものをいう競技であることから、

体格を大きくすることが選手としての価値を高める。

 

長距離走の選手は、逆に大きいと長い距離が走れないので野球選手とはちがう能力が求められる。

サッカーの選手も力技が求められるシーンが少ないのでこれも体力はさほど必要としない。

体力をつけてスピードが失われるなら、体は大きくない方がいいという選択になる。

 

ということで野球は体力をつける必要があるのだが、

高校生にとって必ずしもそこだけに注力すると弊害もある。

高校生の体は、まだ成長期であり、この時期にさらに大きくなる選手がいる。

ところが、体を大きくしようと、筋トレで筋肉をつけることをして

自然に大きく成長することを止めてしまうことがあるのだ。

 

筋肉をつければ、横には大きくなるが、縦には大きくならない。

縦にも伸びる成長期に筋肉をつけることで、その成長を止めてしまう。

 

野球は、ボールを投げることから肩の筋肉をつけることが必須だ。

しかし、肩に筋肉をつけると身長の伸びを止めるとよく言われる。

また、野球は下半身と言われるように、名選手は下半身が発達しており、

下半身がしっかりしていれば、それだけで使いたくなるもの。

 

高校野球の指導者は、高校野球で実力を伸ばすことが使命がごとく捉えて

下半身の筋力アップに努めさせては、身長の伸びを止めてしまいかねない。

 

こんな記事を目にしたが、これが成功なのかはわからない。褒められることとは限らない。

つくば秀英の取り組み

 

高校時代に筋力アップさせて、球速が120㌔が150㌔になったと言って褒められない。

体の成長が続く高校時代はスピードアップより体のアップを優先させて

そのあとに筋力トレーニングしてもスピードアップは可能だ。

 

横の筋力アップは、成長期が過ぎても可能だが、縦への体力アップは成長期にしか望めない。

体の成長が止まり、衰えが進んでいる40代になってからでも

筋力アップと合理的トレーニングでスピードアップは可能なのだから。

 

体を縦にでかくしてでかく仕切ってから、筋力アップ、スピードアップすればいい。

 

 

高校生くらいだと170センチくらいでもクリーンアップを打つ強打者がいる。

金属バットを使い、下半身が発達していれば遠くまで飛ばせるし、速い球も投げられる。

 

だが、そのために170センチが173センチになるかもしれないのに

打てるからと言って筋トレばかりに明け暮れていては可能性を狭める。

 

高校生の時に最高を求めず

長い成長の目で取り組め。

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