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弱小チームの間違った鍛錬 うまくはなるけど勝てはしないⅩ

金曜連載がついに10回目を迎えた。

テーマは、有望な選手が集中する強豪校にただの野球好きが集まった野球部にも勝つチャンス。だ。

これまでに勝負を分ける要素の3つである情報と経験を伝え、

今日は、前回につづき3つ目の体格についてを続ける。

 

プロ野球選手でさえ、差が出るのが実はこの体格だ。

全てのプロ野球選手がアマチュアの選手より技術が優れているというわけではない。

体力なのだ。つまり、体の大きさ。筋力。

筋力があり、体力があることで振る力、投げる力、走る力が発揮できる。

体全体を使った動きが可能となり、技術の向上につながる。

また体力があることで、あわや技術がアマチュアレベルでもプロで通用してしまうこともあるのだ。

よって、プロなんて雲の上ととらえるのは早計。

体力があれば、技術の差はないと考えればいい。

 

本当にバッティング技術の高いイチローや山田のような選手以外、

技術だけとってみれば、多くのアマチュア選手とたいして変わらない。

 

後は、その世界がどうなっているか、

つまり、トップの世界がどんなレベルか、何が必要かという発見と慣れで生き抜くことができる。

 

慣れとは

スピード、仕組み、戦術に慣れることだ。

 

ルーキー時代の清原はオープン戦で結果が出なかった。

記者からの

「プロのレベルは難しいですか?」

の問いに

「いや、慣れれば打てます。」

と言い切った。

その通り、ルーキーイヤーのめざましい活躍。

18歳で4番打者になる。

これに胡坐をかき、不摂生と研究不足でその後は凋落の一途をたどったが。

 

2年目に入る前、当時売り出し中で同世代のアイドル少年隊との対談があった。

その中で清原が

「少年隊が紅白出るのと(レコード大賞だったかも)、僕が三冠王になるのとどっちが早いか。」

の主旨の発言をしていた。

今から見ると滑稽でおごりがありありだ。

 

清原ほどの体力があれば、

相手ピッチャーを知り、プロの投げる球のレベルを知って、

速い球はどのくらい速いのか、変化球はどんなものがあるのか、

プロの世界とはどうなっているのかを慣れてしまえば、やれるという感触をつかんでいたのだろう。

 

高校野球などなおさらだ。

同じ高校生がやること、技術の差など大したことはない。

 

まして、経験値が浅い高校生は目を見張る成長を遂げることができる。

それは、考え方が成長するだけでも野球に成果が出る。

技術の差など体力がつけば、すぐに追いつくことが可能だ。

野球経験のまったくない室伏は、ド素人の下手くそ投法で速球を投げ、

そこにいるプロ野球選手を驚かせた。

それは、投擲種目のNO.1だから可能なのだ。

つまり体力、体の大きさ、体の鍛えがあるから、できたのだ。

 

体力は技術を凌駕する。

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