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金曜連載で続けてきた
『有望な選手が集中する強豪校にただの野球好きが集まった野球部にも勝つチャンス。』
「体力」が技術を凌駕する。
技術は「体力」に屈する顕著な好例が、ごく最近の試合で見てとれた。
ドラフト1位の投げ合いで始まった先日の大学明治神宮大会決勝。
佐々木と柳というドラフト1位の投げ合いに注目された。
試合は、柳-星のドラフト1位、2位の豪華リレーで明治が逆転で制した。
速球をどんどん投げ込み、相手を沈黙させ、
自らホームランまで放ち、チームを勝利に導くに至り、
最も光ったのは、その名の通り、ドラフト2位の星だった。
この3人のピッチャー佐々木と柳に星。
佐々木は初戦で、
柳は準決勝でホームランを放った。
さらに、星も決勝でホームランを放った。
佐々木の場合は、リーグがDH制を敷いているので普段打席に立たない。
この大会でのホームランも大学に入って初めて打席に入った試合での一発だそうだ。
佐々木は、高校時代2年生の時から4番を打ち、日大三高戦でホームランを放っている。
6大学はDH制でないので柳は、リーグで打席に立つとはいえ、数は少なく、また練習も少なくなる。
それでも、この大学生活最後の公式戦で大学初のホームランをかっとばした。
星に至っては、大学のみならず人生での初ホームランだそうだ。
ピッチャーのホームランなど、稀な大学野球での
3人のドラフトピッチャーのホームラン競演となった明治神宮大会。
20年程前、
早稲田のエースで巨人に入った三沢は、帝京高校時代2年生の時からクリーンアップを打ち、
野手としてゴジラ松井とともに2年生では二人だけ日本代表に選出された。
3年生の時は名門・帝京4番に座り、エースで主砲として春のセンバツで優勝。
それだけの打棒を誇った三沢も
大学進学後はエースとなったため、打撃からは離れたのだろう、巨人入団後、中継ぎだったため
打席に立つことは、まずなかったが、数度目にした打撃は、
いわゆるピッチャーのバッティングになっており、かつての豪快な打撃は見る影もなくなっていた。
このように投手に専念し、打撃から離れればこんなものなのだが、
この3人のドラフトピッチャーは、日ごろ鍛えた体で意欲をもって打席に立った結果、
ホームラン競演という珍記録を残すこととなった。
普段満足いく打撃練習などしていないピッチャーだが、ドラフト指名されるほどの選手は、
ピッチャーとしての体力、鍛錬が
レベルに差がある大学生相手では、いきなりでもホームランにするほどになる。
「体力」が技術を凌駕する。
『有望な選手が集中する強豪校にただの野球好きが集まった野球部にも勝つチャンス。』には
体力で差を埋めていくことだ。
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