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弱小チームの間違った鍛錬 うまくはなるけど勝てはしない Vol.24

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金曜連載で記してきた

『有望な選手が集中する強豪校に、ただの野球好きが集まった野球部にも勝つチャンス。』

ふたつめの要素 「経験」について振り返る。

 

実力に劣るチームが、いつもバッタバッタと抑えられパッカンパッカン打たれているわけではない。

自滅の方が圧倒的に多い。

 

自滅とはボール先行、四球多数、球数が多数、ランナーをためる。

そしてストライクをとりに行ったところを痛打。

野手は単純なエラー。中継、連携ができず、無駄に塁を与える。

 

普段の練習から強豪校に勝つ意識が足りないから。

強豪校との対戦不足がこの勝つ意識というものを生ませない。

 

強豪校と対戦し、強豪校を意識すれば、目上の相手ではどういうことが起こるのか、

それに対処するには何が必要か。を考えることができる。

 

チームは何を目指すのか、目標をどこに設定し、それを達成するためにはどういう練習をすべきか。

これは、ひとつめの要素である 「情報」 にも通ずる。

 

場数 経験を積み、相手との実力差を肌で知り、足りないものを知り、盗む必要がある。

大舞台でも日頃と同じプレーができるように鍛練する。

目的や意識なしで練習しているとだめだ。

 

健大高崎は足で得点することを選択した。

これが勝つために有効であると判断したわけだ。

選手の特性を生かし、得てに帆を揚げ、勝つための戦術をチームで作り上げていくことが、進む道。

 

プロでは先日の試合でこんなことがあった。

【阪神】ミス撲滅へ!試合前練習で超異例のフライ限定ノック

このプレー、鳥谷は自分の足を蹴っていた。

これによって捕球体勢に入っていたところ体がなにかにぶつかってしまったような状態になり

体勢を崩し、グラブが動いてしまった。

フライを捕る技術に劣るというより、アクシデントによる落球だ。

 

プロはフライなど捕って当然。あえて練習などほとんどしない。

普段のフリーバッティングの時などに守備につき感覚を養っておけばよく、

わざわざ練習メニューに入れず選手個人にまかせる分野だ。

 

しかし、ミスが出ることを知ったら、プロと言えど、そこをつぶす練習をする。

これだ。

 

小、中、高の未熟な技術のチームは実践で起きたミス、実践で知った野球の展開をすぐに反省し、

どうしてそうなったかを理解し、練習して次々に潰していくこと。

 

他にはこんなケースを目にした。

5月22日の中日-巨人戦。

初回長野がヒットで出塁。つづく2番重信が左中間へはじき返す。

中日のカットマンは3塁へのカットラインをつくった。

カットラインは基本、先のランナーをケアしてラインをつくる。

この場合は、1塁ランナーの長野の進塁をできるだけ少なくさせる。

 

しかし、この時は、

左中間に飛んだ瞬間、3塁は間に合わないのは明らか。

ショートは二塁へのカットラインを作らなければいけなかった。

 

たしかに、

ショートが2塁へのカットラインを作った瞬間、

3塁コーチが3塁へ向かう長野にケアしていないと判断し、ホームへ走れと指示を出すかもしれない。

このリスクはある。

 

だが、このケースではタイミングとして、その危険はないものであり、

さらに走られても、ショートがバックホームすれば間に合うものだった。

 

そしてショートが2塁へのカットラインをつくれば、これだけで打者走者の重信は2塁には行けない。

 

なにも中継プレーをしっかりとか、素早く行動とかしなくとも

カットラインをつくるだけで走者は迷い、躊躇し、走ることをやめる。

このプレーを果たしてプロは反省するのだろうか。

これを受けてすぐにミーティングを開き、反復練習するのだろうか。

おそらくしないだろう。

プロはそんな集団じゃない。

 

初回にひとつもアウトがとれない状況でまんまと進塁を許した。

ビッグイニングになったらもうそこで試合が決まってしまう。

 

小、中、高の未熟な技術のチームは実践で起きたミス、実践で知った野球の展開をすぐに反省し、

どうしてそうなったかを理解し、練習して次々に潰していくこと。

これが経験についての話。

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