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野球の‟流れ“の正体は何だろうⅣ リズムを狂わせろ

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「‟流れ”を変えるプレー」とか「‟流れ”を呼び寄せるプレー」とか「相手に‟流れ”をやってしまうミス」

などに使う‟流れ”とは、その時、起きたプレーにより攻める方も守る方もとる作戦に幅が出来、

お互いに警戒し合うことを指すことがひとつに言える。

 

勝負所とみなしたチームが一気呵成に攻めようとしたり、あるいは逆に慎重に攻めようとしたり、

果敢な守りをしたり、慎重に守ったりするよう

「試合の展開」のことや「ゲームの動き」のことを指すわけだ。

 

つまり、作戦が変わる瞬間、作戦が切り替わる瞬間のことと言える。

ただ、これも‟流れ”と言われるものの一部に過ぎない。

 

だから、このように作戦が変わる瞬間も‟流れ”、ほかのことも‟流れ”という便利な一言で済ますから

わけがわからなく、実体をつかめない。それゆえ、逆に納得させられる気にもなる。

 

そうすると、こんなものを平気で解説として口にする専門家は信じられん。という感情が芽生える。

特に統計も分析もなしにそれで済ます体質が散見される。

 

‟流れ”の正体のひとつである「展開」については、以前に考察した。

別の正体に‟流れ”とは「リズム」のこととも言えそうだ。

 

打者は相手ピッチャーに合わせざるを得ない。

自分が好きな時にバットを振るということが許されない。

自分の力が発揮できるタイミングで来た球を打つのがバッターだが、

そのタイミングは、ピッチャーが、投げる日時にあわせてバットを振る。

 

素振りだったら自分本位で好きに振ることができるし、フォームをチェックしながら振ることができる。

ピッチャーに合わせて振らないといけないということは、

自分のベストスイングをすることを難しくさせる。

しかも、動いて来るボールにバットをぶつけなければいけない。

さらにそのボールは、自分の意図している球でない可能性が大いにある。勝手に変化したりして。

 

これに合わせなければいけないバッティングは、難しい所作だ。

ベストのスイングはできないものと思われる。

一生懸命やっても

気づかないうちに自分の最も高いパフォーマンスのタイミングでないのかもしれない。

 

選手は、ルーティーンやくせを持ち、打席では、いつも同じような動きを繰り返す。

これによって「リズム」をつくり、集中を高めたり、イメージのスイングに近づけようとする。

やらないと気持ち悪くなったり、不安になったりするものだ。

イチローのルーティーンはいつも一緒として有名だ。

 

いろいろな手法をとる異文化の国際戦では、駆け引きが多く存在する。

WBCでは、リズムを狂わせようとピッチャーがテンポを早くしたり、遅くしたりしてくる。

稲葉は韓国戦でピッチャーのテンポに合わせてしまい、打ち損じていた。

ただこれも、そのせいで凡打になったかは証明できない。

だから‟流れ”という言い方で片付け納得しようとするのだろう。

 

ただバッターも待ってはできるから、合わせなければいけないピッチャーに待ってをして

自分の間合いをつくり引き込むことで先導しようと「リズム」をつくろうとする。

 

お互いに自分の「リズム」を大切にしながら、相手の「リズム」を崩すことで、

実際の技術以外のところでも勝負をしている。

 

これが、「‟流れ”を変えるプレー」であり、「‟流れ”を呼び寄せるプレー」であり、

「相手に‟流れ”をやってしまう」ことである。

‟流れ”の正体のひとつ「展開」以外に「リズム」が加わった。

つづく。

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