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タイブレークというルールがもたらした 野球の‟流れ“の正体Ⅺ

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月曜連載している野球の‟流れ“についての考察、11回目。

正体不明なのだが、一般的に何となく理解している‟流れ“というものがタイブレークで顕著になった。

 

先日のアジア大会での韓国との初戦は、延長タイブレークへと突入した。

ノーアウト1,2塁でどちらも始まるということは、点が入る前提のルールであり、

そのため、それ用の戦略が必要だ。

 

たとえば表の攻撃側が1人目の打者でランナーを進められず、アウトになったりすれば

一気に裏の攻撃側が有利になる。一方、表側はやばいと追い込まれる。

1点も入らないようなことになれば、ほぼ敗けを覚悟するだろう。

 

この1人目の打者がバントをしたりランナーを進めるバッティングをしたり、ヒットやタイムリー

といった1人の結果だけで両チームの意気が一気に変わる。

 

これを‟流れ“と表現する。たった一人で‟流れ“がどっちに傾くかということになる。

この‟流れ“「展開」のことか。

 

その韓国戦では、バントをしなかった韓国。

表の攻撃だと、バントで送って1点ないし2点獲っても相手が同じ攻めをしてくれば、すぐに同点に

追いつかれる可能性がある。

だから打つことで得点を多くして相手の意気を消沈させ、

相手の作戦の幅を狭めようと打ってきたのだろう。

 

先頭を打ち取り、一気に日本が行けるという展開になった。

だが、その後ヒットが続いてしまい3点を獲られた。

それでも、裏はノーアウト1,2塁で始められるから希望がもてる。

 

ただし、3点獲られるとバントが使えなくなる。

打ちに行き、しかも進塁打ではいけなくなってしまった。もう1人ランナーを出す必要がある。

タイブレークで裏の攻撃の場合、相手の表の結果を受けて作戦を立てることになる。

3点差があるこの場合では、バントをしてアウトをひとつ増やしたら意味がない。

逆に、表が0点ならばバントをしただろう。2,3塁としたところで、相手は敬遠満塁策をとってくる

公算が強い。ワンアウト満塁となり、1点をどう獲ろうかということになる。

代打や外野フライ、スクイズ、ゴロゴーなどを考えるわけだ。

 

タイブレークでは顕著になる‟流れ“

1人の打者の結果でその後の作戦に大きく影響を与え、勝負を決める。

だから、塁に出るというプレッシャーが打者にかかる。これが「展開」を左右する。

‟流れ“とは何かを知るに格好なルール、タイブレーク。

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