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ピッチャーは、自分の持ち球を見せたくないということがある

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先日の卓球の大会で中国の強豪と相対した平野。

平野のサーブは相手の手元で伸びるようになったそうだ。

だが、その強豪相手にも、そのサーブで攻めていくことをしなかったそうだ。

何本も見せたくないということなのだ。勝負所でまた使うために隠す戦法だろう。

 

これが駆け引きだ。

野球においてもピッチャーは、自分の持ち球を見せたくないということがある。

一球だけ見せて意識だけさせるという作戦。

相手は、その球を意識してしまい、いつ投げてくるのかと頭にこびりつく。

他の球に思い切って絞れず、ミスショットしたりする。

 

または、何球も見せて、この球中心の攻めをすると思わせて実は勝負球は別とか。

そのバリエーションは多数であり、

打者によっても、イニングによっても、試合の展開によっても変える。

 

春の東京大会決勝で日大三高は、早実相手にエース櫻井を温存した。

秋の大会では、清宮を5打席5三振にしていた櫻井を決勝という舞台で温存したのだ。

 

春は優勝しても甲子園が待っているわけでもなく、

決勝進出を決めた時点で次の舞台である関東大会への出場権は獲得している。

さらに、春の決勝まで来たことで

夏の大会では、一番端に優遇される第1シードか第2シードも勝ち得た。

だから、勝とうが負けようがかまわない。

異例の平日ナイターで2万を集めたこの試合も観客の注目とは裏腹に春は優勝にこだわらない。

試合をやる以上は負けたくなく、勝ちに行くが

最大の目標である夏に戦力を最大化することが何より優先される。

 

櫻井を登板させ、またその投球で清宮を牛耳ることで早実に強烈なインパクトを与えるより

隠すことで、秋以降どんなピッチャーになっているかわからないという不安を戦略にした。

情報を与えないことを選択したわけだ。

これで、早実は勝ったとはいえ、櫻井から点を獲ったわけではない。

まだ、相手の実力が計り知れないという不気味さが残る。

 

この相手を知らないということが、とても恐ろしい。

情報不足は脅威であり、実力も十分に発揮できないということに陥る。

明日へ。

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