全国制覇を目指すなら、たとえ初戦で負けてもエースに力を発揮してもらうために温存や節約を余儀なくされる

昨日は、興南‐智弁和歌山の戦いを観て、

目標をどこに置くかで戦略は変わる。一戦必勝なのか。全国制覇なのか。

戦いを勝ち抜くのは、こういう選択の戦いでもある。という話をした。

智弁和歌山の投手交代が後手に映り、6失点したように見えたことを例にとった。

しかし、その後のイニングを0に抑え、結果は逆転した。

これで正解だったことになる。

これが、トーナメントで上位進出を狙うチームのマッチメークなのだ。

全国制覇を目指すなら、たとえ初戦で負けてもピッチャーを過度に使えないので、

温存や節約を余儀なくされる。それで、負けても納得せざるを得ない。

エース一人に全試合を任せたらつぶれる。

そして、一人が投げ続けてもパフォーマンスは落ち、ベストピッチはできなく、

勝ち抜けないから同じことだ。

一戦必勝なら最高のピッチャーを引っ張り続け、力尽きたらチームも終わりという戦い方。

結果は、ベスト16なのか8なのか4なのか。

昨日は、世界陸上でのアリソン・フェリックスを例に出した。

日本の鈴木亜由子の場合は、スピードでは外国人に勝てないから、

前に行ってなだれ込む戦略をとる。

それで捕まれば、あるいは、スタミナが切れたら全員に飲み込まれる。

日本人が相手なら、こういうレースをしなくとも勝てるから無理はしない。

先頭集団についていき、最後のスピード勝負でもいいと判断する。

競馬も人気薄の逃げ馬には気をつけろという格言がある。

人気を背負った馬は、勝たなければいけないから有望の他の馬をけん制して、

なかなか仕掛けられない。

人気薄の逃げ馬は、そんなこと関係ないから勝手にどんどん逃げていく。

すると、捕まえきれずに逃げ切ってしまうというレースがよくある。

目標をどこに置くかで戦略は変わる。

一戦必勝なのか。全国制覇なのか。

野球はピッチャーで勝敗が決まる。

力のあるピッチャーに任せ、心中するか、力のあるピッチャーに力を出してもらうために

他のピッチャーとの併用を考えながら上位を狙うか。