楽天・松井は、先発転向したものの、スタミナ不足とのことで2軍降格となった。
先発と抑えでは、体のつくり方が変わるというのは、よく聞く話だ。
中6日空けて長いイニング投げる先発と、1イニングを連日投げることもあるピッチャーの
調整の仕方が変わるのは当然だ。
だから、これにより、体の機能が変わり、回復力が変わってくる。
だから、スタミナ不足というよりは、これまでのツケであり、慣れの問題だ。
ただ、これらは、まだ6回100球、あるいは5回2/3の概念に縛られている。
これからは短く繋ぐことが当たり前となるから発想の転換が必要だ。
先発が長いイニングという概念は、試合がヨーイドンで始まるからだ。
両チームが0点から平等に始まる。
すると、先発ピッチャーはいわゆるゲームをつくるというピッチングを心掛ける。
ゲームをつくるとは、壊さないとも言え、つまりこちらに勝利が来る可能性を
9イニングを消化する中で、つなげていくということ。
それに対して、抑えやセットアッパーは、自チームがリードしている段階で登場し、
短いイニングを確実に抑えてくれる信頼できるピッチャーが務める。
先発は5~6イニングを2,3点でゲームを作るピッチャー。クオリティスタートと言われる仕事だ。
抑えは1イニングを長いシーズンでほぼ点を与えないピッチャー。
勝ちパターン以外では抑えやセットアッパーは登場しない。
それは、いくら打者を抑えようとリードされたまま試合が終われば、無駄使いとなるから。
こういう試合は、敗戦処理とも呼ばれるピッチャーが投げる。
若手のピッチャーや調整中のピッチャーなどが投げ、好投してくれ、味方が逆転でもしてくれれば
もうけもの、という戦略をとる。
しかし、この場では何度も記しているが、これからはもっと短いイニングや相手打者によって
使い分けていく戦術になる。
すでにオープナーやブルペンデーなる、使い方ができた。
そして、日ハムはMLBで見られたオープナーにアレンジを効かせた使い方をしている。
それは、野球は元々ピッチャー有利にできている上、相手打者によって苦手なピッチャーを
出した方が、打てない可能性がガクッと下がるから。
逆を言えば、抑える可能性はグンッと上がる。
大谷がMLBで22本記録したシース゛ンで左ピッチャーからは2本だった。
阪神の新外国人のボーアは左ピッチャーを全く打てず、ホームランはやはり右ピッチャーからだけ。
これからは先発と言えど、短いイニングを抑えるだけに登場したり、初回で1点でもとられたら
即交代したり、序盤から相手打者を見ながら、適任のピッチャーをつないでいったり、
といった戦術になっていく。
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