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新庄のジレンマ

新庄の采配には奇抜が予想されている。

これまでの常識にとらわれない采配をするだろう、それにより野球界を変えてほしい、

そして野球人気を回復してほしい、という期待だ。

 

奇抜とは今までにはないこと、それはつまり、確率の低い選択をした場合のことを言う。

これまでの常識とされるものを逸脱しても、根拠があれば奇抜とは言わない。

この場面では、そういう作戦をとるケースはこれまではなかったよね、というものでも

確率や根拠、そしてたとえ上手く行かなかったように見えてもこれからにつながると思う

作戦や方法をとった場合、奇抜とは言えない。

見ている人たちの感覚になかっただけで、本人には根拠があれば奇抜ではないのだ。

 

とは言えアスリートや勝負師にはひらめきがある。

傍から見たらわからないことでも100%確信する瞬間がある。

勝負師にとって一番大事な部分だ。

そのひらめきに基づく、確率としては低い戦法は奇抜に映るだろう。

話題を意識して、根拠もひらめきもなく採用したら奇抜だし、しかも成功する回数はまずないから

おもしろくない。

新庄がこの方法をとったならば、新庄らしさなどと言うより、無謀な能無しとなり、

ファンはおもしろくない。

 

そして何と言っても作戦を採用してもやるのは選手だから、上手く行くかは新庄の手にあるのではなく、

それを実行する選手の能力による。

ここが新庄にはジレンマになる。

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