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高校野球の引退は選手の寿命でなく勝敗と時期が決める

高校野球では誰もがそこにたずさわる期間が決まっており、3年生の夏の大会が終われば、

全てが一線を退く。

卒業後も頭が上がらない先輩でも、高校野球をやっていた期間は高校入学から3年生の夏までと

経験は皆一緒であり、実は大先輩でも高校野球の経験は一緒なのだ。

大先輩は自分より経験があると思いがちだが、高校野球の選手としての経験は

濃淡は違っても期間は一緒だ。

語り継がれている高校野球名選手、荒木や桑田、清原のように1年生の頃から全国から注目され、

5度も甲子園に出て、濃厚な高校野球生活を送った者でも実はそこら辺の球児と

高校野球に接した時間は一緒なのだ。

 

高校野球は夏が終わると新チームが始動する。

そこから1年間、チームとして戦っていくわけで、チームづくりがスタートする。

しかし、その前から1年生として入部してきた選手たちが中心となる頃を見据えて

思い切ったチームづくりをすれば、2年以上の期間で仕上げることができる。

1年生が入部した時からチームづくりをその1年生が中心になる頃を見据えれば2年4か月後に

最強チームができあがる。

 

高校野球は終わってみてから、あーすればよかったとか、こうしておけば、

ということが数多いものだ。

高校生の10代の時の感性や知識で野球をやっていても未熟なことだらけだからだ。

新チームになり、1年間で仕上げるにはやりきれないことや気づかないことが多すぎる。

 

このチームづくりの難しさにはどんなに才能豊かな新人が入部してきたとしても、

高校生の体力はやはり3年生の方が圧倒している場合が多いということがあるのと、

高校野球の経験値で上級生が勝っているということがある。

だからその世界に慣れるまで時間を必要とするものなのだ。

その間に大会を迎えてしまうので、上級生を使うという選択をせざるを得ない。

そこには高校野球をがんばってきた上級生にその時間を全うしてもらいたいという心情も入る。

また、高校野球経験が豊かな上級生は1年生ごときには負けていないと思うから、

使ってもらえないと不満に思う。

 

しかし、下級生中心のチームづくりを決断する監督にとって、高校野球は有限であることが動機になる。

チーム内にいろいろな事情があっても、結局は時期が来れば、順番にいなくなっていく。

監督は限りがないので、割り切ってチーム作りに重点を置くことができる。

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