野球は9人でやるもの、という表現は一人よがりにならず、全員で力を合わせてチームを最大化する、
という意味だ。つまり全員野球を表現している。
しかし、野球は9人でやらない。全員野球は9人ではない。
ランナーコーチや控えの選手、代打や守備固め、代走で出場を待つ選手も含めて戦う。
練習込みで情報班や手伝いも含めて、試合までの準備まで考えたらもっとだとまで言い出しかねないが、
そこまで言うと麗句だから、現実は9人ではないということだ。
ランナーコーチは出場選手同等に大事だ。
1点を争うような場面でのランナーへの指示は判断を誤れば、あるいはひらめきを持てば
それが勝負を分ける。
控えだって、バックにあの実力を持った選手がいると思えば、戦略が変わる。
代打の切り札がいれば、打者はランナーを進めるバッティングをしよう、と考えるだろう。
実力のあるピッチャーが控えていれば、その前を投げるピッチャーは短いイニングを抑えるために
投球しようという意識になる。
最初から飛ばして行こうと思ったり、配球が変わったりする。
脚の速い選手を終盤使うぞ、と思えば長打を狙わず何とか出塁しようと思うだろう。
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