スクイズと言うものはどちらの場合でも無死か一死から敢行するものだ。
スクイズは打者がアウトになってもいいから1点をとるという作戦だから、二死からでは意味がない。
ところが、以前ある大きな試合で見せた三塁にランナーを置いてのスクイズが二死からなのに
スクイズという表現を使われたことがある。
プレミア12での周東と源田の俊足コンビによる見事な得点をセーフティスクイズと表現している媒体が
多くあったのだ。
スポーツ新聞のサイトにおいてもそのようにしている。
スポーツ新聞のネット媒体ということは、いわば専門家だ。
それでも多くがそう表現していた。
代表のホームページではセーフティバントと表現していた。
源田が仕掛けた時は二死からのものだった。
だから自分が死んではいけない。
自分が生きなければ、1点が入らない。ということは、これはセーフティバントなのだ。
源田がヘッドスライディングしたのもそういう意味だ。何が何でもセーフになるための全力疾走だ。
セーフティバントの時のセーフティとは打者が無事という意味で使っているのだろうか。
あるいは打者が安全となる、とかセーフになりたい、とかいう意味か。
死なずに一塁に生きるという意味だ。
そしてこれは、日本だけの言い方なのかもしれない。ドラッグバントという言い方もあるから。
それに対してセーフティスクイズの時のセーフティとは三塁ランナーが安全に
という意味だ。
三塁ランナーが死なないために、ギャンブルを排除した安全策という意味。
どちらもセーフティという言葉を使っているが、意味は違うはずだ。
打者に対してのものなのか、走者に対してのものなのか。
だから源田のプレーはセーフティバントであるはずが、三塁ランナーが生還し、
得点が入ったから、スクイズととらえていいと思われて、両方をくっつけたら
セーフティスクイズになっちゃったということだろう。
セーフティバントでもあり、スクイズみたいだから、まとめてセーフティスクイズとしてしまったわけだ。
だが、セーフティバントのセーフティとセーフティスクイズのセーフティの意味は違うはずだ。