高校野球の差は環境による。
環境とは、設備、道具、指導者といったようなこと。
これらは学校の支援で成り立つ。
つまり金ということだ。
野球を強くすると決断し、予算を組んだ学校が強くなる。
この決断により、金をかけることで指導者を筆頭とする実績のある人を呼ぶことができ、
これを通じて選手集めのパイプができる。
こうして優秀な選手を広範に集めることができ、それはすでに体格や技術を備え、
また将来性も見込める選手が集まることとなる。
同時に広範な情報も得ることができる。
素地のある選手たちに金をかけ、鍛えることで
ますます技術は身に付きやすく高みにたどりつきやすくなる。
この循環により、そこへ意識が向く人たち、それは学校上層部、父母、OBの熱が高まれば、
強豪校となって行く。
かける金の差で環境に差がある高校生だが、同じ人間で同じ高校生の一発勝負という条件は一緒にしてある。
ここに逆転の光明があり、下克上はここにある。
技術は全国から集めるお金のある高校には最初はかなわないが、磨けば追いつく可能性がある。
成長期なので劇的に化ける可能性があるのだ。
中学生の時、高校生の野球を見て、あるいは入部後、周りのレベルを見て
気おくれしてしまい、俺では無理と思っても志があれば十分逆転も可能なのだ。
設備の差はこれはもう仕方がない。
だが、実力を磨くのに設備が必ずしも必要なわけではない。
特に野球は体がでかい選手有利の競技なので、
体を強豪校に引けをとらないものに仕上げることを優先させ、地道な練習だけでも実力は伸びる。
体格や体力も技術のうちだし、むしろ体格や体力がなければ技術は伸びないし、
また体格や体力により、技術の伸びは大きくなる。
体格は食うというはっきりした、わかりきった行為がある。
これは誰にでもできる。
思うような体格を獲得するには知識や方法がいるが、やることははっきりしている。
食事をとらずに大きくなることはないのだから。
そして選手集めに予算を割くことができる強豪校に対抗するには選手以外の支援が必要だ。
埋めるのは指導者やOBなど、チームを強くしたいという支援者。
自分の技術を高めることを要しない人、
つまり練習に時間を割かない人がネットワークをつくることが理想とされる。
それは現役高校生でない、ということになるわけだ。
スカウティングなしに入部してきた選手たちで強くしようとしても、運に任せることになり
タイミングが合わない限り、これは達成できない。
佐々木のように地元で甲子園を目指したい、とか実力はあるけどあえて強豪校をやっつけたい、とか
強豪校は避ける意向でありながら実力向上が見込める、などの選手は多くいる。
こういう選手に選ばれるチームにすることが大きな方法だろう。
10代の若者だけでどんどん伸びて行くのは難しく、ましてチームスポーツなので
そこにいる多くの選手の気持ちを一方向にするのは大変だ。
そこは引っ張てやる支援者という先達の知恵、知識、経験がいる。
ネットワークやパイプ作りのための仕事を数人に任ずることから始める。
この志がある人が戦略を立てて選手探しや情報収集をすれば、かなり変わるだろう。
この組織づくりをすれば、強くすることができるし、
おそらくその考えに多くの弱小チームは至っていないのだろう。
未熟な高校生を導いてやれる、気づかせてやれる支援者。
共に成長する支援者。
大人も指導者も神様じゃないから、失敗もあるし、挫折もあるし、選手を傷つけることもある。
それも含めて長い目でチームづくりをすれば強くなる。


