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イチローのプレーの質

イチローの去就が不安定のようだ。

 

ヤンキースへ来たことで、

ワールドシリーズへの出場の可能性が、マリナーズ時代と比べ一気にあがったが、

ヤンキース移籍後2年まだ出場できていない。

 

今までも日本人でワールドシリーズ出場、ワールドチャンピオンは数人出ているし、

今年に限っては上原がリーグ優勝決定シリーズでMVP。

 

ワールドシリーズでも胴上げ投手と存在を大いにアピールしたが、

投手のパイオニア野茂と野手のパイオニアイチローという投手と野手のNO.1が

出場できないというのは皮肉なものだ。

 

そのイチロー。

 

ここ3シーズンほど殊、打撃に関しては成績を落としている。

年齢による限界がささやかれ、イチローにもついに衰えかと騒がれた。

 

その理由は本人にしかわからないとこだが、打撃フォームは良くない期間が長かったように感じる。

昨シーズンなんか春先は、わりといいスタートを切っていたが、私には良くないと映った。

 

その後、成績も下降して、イチローもクビか、もしくは環境を変えたほうがいいなと思っているところに

昨年、ヤンキース移籍となった。

 

この一報を聞いたとき、最高の移籍になると感じた。

 

スター選手ぞろいの名門チームで優勝を争う環境の中、

プレー自体が大きく変わる可能性があると思ったのだ。

 

マリナーズはイチローが活躍しなければ勝てない、

イチローが活躍しても勝てない可能性があるというチームだった。

この中でモチベーションの維持、安定した成績を残していくのは難しいもの。

 

その点、ヤンキースならイチローがだめでも他がいる。

だから自分の仕事に集中できる。

その場面で自分の最高のパフォーマンスをすることに集中できるのだ。

 

ただ、移籍当初のイチローに与えられた条件は酷なものだった。

外野は全て守り、特定のポジションは用意しない。

打順は下位。左ピッチャーの時はベンチ。というマリナーズのときの主役から

一気にサブにまで格下げされた。

 

それでも

そんなことは意に介している様子もなく、勝つことに喜びを見出していったように映った。

 

自分の仕事に集中したイチローは、チームの勝利に貢献する動きを見せていた。

 

マリナーズ時代のヒット量産を主眼としたプレーからつなげる打席、つなげる走塁をしだした。

 

そこで結果を残し、サブから下位のレギュラー、最後は定位置である1番まで掴みとり、

主役の一人にまでのしあがってきた。

 

改めてイチローの底力を感じ、日本人プレーヤーでこの芸当ができるのは

イチローしかいない。

 

もっと言えば

38歳で干された選手が、スター軍団の中でその地位を確立するまでのしあがってきたというのは、

世界広しと言えどイチローにしかできない芸当とも言えるかも知れない。

 

そんなイチローの来シーズン。

ヤンキースでハナからプレーするのか。

それとも他球団か。

 

1年間通してまたヤンキースでのプレーを見たいし、

日本でのプレーも見たい。

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