以前、記したプロ野球80周年を記念して
ベストナインを選出するというNHKBSの番組を見ていて気付いたことがある。
変化球王ということで圧倒的な支持を得た元ヤクルト・伊藤。
伊藤と言えばなんといってもあの高速スライダーで三振をとり、
短い投手生命の中で強烈な印象を残したので選出された。
金本は「伊藤のスライダーはフォークのようだ」
と言っていた。
私が解するに、バットスイングは地面に平行のようにして
つまり、横に移動する。
スライダーも基本、横に滑らせる球だ。
だから横に移動する以上、同じく横に移動しているバットは、
鋭い変化であっても当たる可能性があるのだ。
しかし、フォークのようということは、
横に移動していただけではバットに当たらないのだ。
縦にも移動する、あるいはヒッティングポイント付近から急激に
曲がる。ということを意味しているのではないだろうか。
ぎりぎりまでその変化に対応しようと見極めないと
バットに当たらない。ということ。
私は、伊藤が大好きなピッチャーだった。
この場で、以前、
歴代ベストメンバーで先発6人には
伊藤、伊良部、槙原、野茂、石井一、ダルビッシュを選出している。
私は、世間の言うようなあの高速スライダーがあったから
と言うのではなく、ストレートに魅力を感じている。
真っ直ぐがあったからこその大投手だったのだ。
真っ直ぐが一流だからこそ、
スライダーも生き、空振りを奪うことができるのだ。
そしてその真っ直ぐを生むに
完璧とも言えるあのすばらしい投球フォーム。
惚れ惚れするフォームで真似しようにもできないフォームだ。
そして
冒頭の気づいたこととは、このきれいなフォームについてのことだ。
前置きが長くなった。
次回でその内容を。