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あのオリンピアン達。バドミントン高橋、松友。五輪総括

during the Women's Badminton XXXX Match between xxx and xxx on Day 13 of the Rio 2016 Olympic Games at Riocentro - Pavilion 4 on August 18, 2016 in Rio de Janeiro, Brazil.

オリンピックでの日本の若人の活躍により、余韻がつづくご時勢。

 

バドミントンダブルスの逆転は興奮した。

相手はもう勝ったと思ったはずだから相当悔しい。表彰台でも気持ちがふっきれず涙がつづいた。

日本の2人は表彰台で日の丸が上がると高橋に涙があふれ、つづくように松友の頬にもつたった。

 

序盤、相手の高さに慣れず、高さを生かしたフォーメーションにてこずった。

バドミントンは、高い方が有利とはいえ

ネットの高さがさほど高くないこと、

ネット際でのプレーが多くはないこと、

スマッシュは初速は300km/hだが、打ち返す頃には、かなり減速することから

バレーボールのように高さにどうしようもないという競技ではない。

 

それでも高さを生かしたフォーメーションに慣れず、苦戦した。

研究はしてきたとはいえ試合中で修正するのは大変なことだ。

ハッキリ言って一試合の中で対応はできないと言える。

どうしていいかわからないまま終わるのが関の山だ。

そこを、対応し、試合中に必ずあるリズムや展開をものにし、駆け引きし、

勝利に結びつけた見事な勝利だった。

 

2人は、高校からコンビを組んで以来、はじめは世界相手に全く勝てず、最近でも

スランプに陥ることもあったそう。そしてつらいことがたくさんあったと語った。

しかし、たかがバドミントンだ。

その昔、赤の他人が考えた羽根を突きあって落とした方が負けという単純な遊びで

つらく落ち込むことがあるなど字面にしたら笑える。

バドミントンがなくなったって私の生活は何ら変わらない。

だが、スポーツは、やるにも見るにも情操を豊かにする。

 

宇宙の大きさから考えたらこんなことで悩むなんて人間の小ささにあきれるところだが

どんな事であっても、ひとつのことに打ち込むと人間は、人生を豊にしてさらに

哲学をはぐくみ、自然を理解する力も身に着けるほどにまでなる。

この人間の脳や感情の仕組みがおもしろい。

 

松友のお父さんは元高校球児で高橋のお父さんは社会人野球の選手だったと聞いた。

野球と共通点が多いと感じたお父さんはシャドーピッチングの要領で練習をさせたそうだ。

たしかに、スマッシュの打ち方は野球の投球、送球の時の肩、肘、手首の使い方、

下半身のステップと同じ動きだ。

 

私の地元は、バドミントンが盛んだった。

小学校では、高学年を対象としたバドミントン大会が開催されたほどだ。

私もペアを組み参加したが、素人にもかかわらず野球を心得ていたので要領よく、うまかった。

その思い出で言うと、試合中、私のラケットがペアを組んだ同級生の鼻に当たってしまい、

鼻血を出し、退場してしまい、それ以降私1人でペア戦を戦った記憶がある。

野球の経験を生かし、バドミントンも素人の中ではうまかった私は、一人で奮闘した。

また、私の野球仲間も地元のバドミントンチームに入団し、並行して取り組んでいた。

野球と共通点が多いから、彼らはこなすことができたのだろう。

 

このダブルスの決勝は、

3点差をつけられ、あと2点で負けると追い込まれたところからの逆転だった。

高橋は、レスリングの伊調が終了間際に逆転したことに影響され、自分も逆転できると思ったそうだ。

 

レスリングは、終了間際の逆転が多かった。

レスリングでの逆転が多いのはそういう競技だからだ。

つまり、ポイントが一気に入る。ひとつの技を繰り出し、流れの中でバックをとったり、

ローリングしたりすればポイントが重なる。さらにフォールにまで至れば、そこで勝負が決する。

ひとつの連続した動きで数点が入るので、一発逆転が可能な競技なのだ。

バドミントンの逆転が興奮したのはポイントが1点ずつしか入らないからだ。

 

バドミントンはひとつのラリーで1点ずつの積み重ね。

だから終盤3点差をつけられた時は、絶望しかけるわけだ。

そこからの連続ポイントに会場も興奮し、その興奮そのままにテレビの前でも興奮したわけだ。

 

ところでこの試合は、お互いの国に不利なことがあった。

日本は、相手が二度打ちしたのにポイントにならなかった。訴えたが、聞き入れられないままだった。

デンマークも訴えたが、聞き入れられない場面があった。

陣営が声をかけてアドバイスするのを禁止されているのに日本コーチが「アウト!」の指示で

松友が見逃し、ラインアウトでポイントという場面があった。

双方、不利があった。

 

オリンピック熱がつづくこの時期に、印象に残ったことを記しておこうと思ったが、

バドミントンの話だけになってしまった。

来週もつづけようと思うが、その頃はかなり時が過ぎている。

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