イチローの16シーズンでの3000本安打はピート・ローズと並ぶ最速だそうだ。
日本球界では、3000本を超えているのは、80年以上で張本だけ。
それを、MLBの舞台だけで3000を達成してしまった。
イチローの記録は、塗り替えるとかいう程度のものでなく
どれも完全に凌駕し、一気に遥か彼方にそびえたつ。
誰も次に続こうと挑戦する気すら失せるもの。
先日、テレビ番組では、ザキヤマが
「旨いものを口にして、おいしいって言うより、イチローさんのことをすげーって言っている事の方が多いんじゃない」
の発言には大いに笑わされた。
日本野球界の王様ですら
「イチロー君、いやイチローさん、気の済むまで野球をやってください。」
と天上人の扱いととれるコメントだ。
イチローが、最初からMLBの舞台でキャリアをスタートしていたらどうなっていたかということは
誰も想像をやめることができない。
以前に
「イチロー伝説的メジャーキャリアの8大ニュース」というものを目にした。
それが、
1.2004年、262安打を放ってシーズン最多安打のメジャー記録を作る
2.2010年、10年連続200安打達成
3.先頭打者弾は通算37本
4.2015年最終戦で1イニングの投手デビュー
5.メジャー史上2人しかいない新人王とMVPと同時受賞者
6.強肩
7.45盗塁連続成功
8.2007年、オールスター戦でメジャー史上初のランニングホームランを記録
というもの。
通算500盗塁でさえ、かすんでしまいかねない大記録ばかりが並んでいる。
これ以外にもまだまだたくさんある。
日本での記録では
7年連続首位打者。渡米して1年目も首位打者で8年連続。
130試合制で210安打。
通算打率353。
ハァー、ため息が出る。
数えだしたらきりがない大記録ばかりだ。
その中でも
米メディアがイチローの記録で「信じられない」とする
月間50安打。
「1か月28、29試合ですから、大体1試合平均2本のヒットを打つわけです。無安打に終われば、次の試合は4本のヒットを打たなければいけません。それで50安打になるわけですから、信じられません」
イチローがシーズン最多安打262を記録したシーズンは2度、月間50安打以上を記録した。
上記の米実況のセリフからもわかる通り、大変な記録であることは容易にわかる上、
たしかに信じられないような記録だ。
イチロー本人も、シーズンで2度記録した時は
「あり得ない」とかいう表現を使い、「年間200本よりはるかに難しい」と語った。
イチローがMLBへ移籍かと現実味を帯びてきた時、首位打者にならないものかと夢想した。
イチローという存在によって、やっと頭をよぎる程度のはるかな夢だった。
それまでは、大リーガー野手誕生すら夢のような出来事で、首位打者など誰も考えもしない。
そしてそのただの夢想を現実にしてしまい、猛烈に感動した。
はやぶさがその任務を終えて、帰ってきた時、こんなことおきるのかと猛烈に感動した。
また今、イチローの3000安打に猛烈に感動している。
高校時代からスターとしてエリート街道を歩んできて2000本を達成した福留ですら
同じ大リーグという高いレベルの舞台に立った時、まったくもって実力の差が明らかとなり、
イチローは次元の違うレベルのプレーをしていると言った。
プロ野球選手ですら、イチローの記録に対してコメントを求められると恐れ多いと躊躇する。
プロ野球選手ですら、イチローとチームメートになったことだけで感激する。
プロ野球選手ですら、イチローになろうなどと考えない。あんな風になれるわけないとあきらめる。
プロ野球選手ですら、イチローをファン目線で追いかける。
イチロー出現から四半世紀が経とうとしているが、比肩する選手が出てこない。
私が生きている間に、この打撃技術を超える選手は出ない。
というよりこれ以上の打撃技術があるのかすらわからない。