多くの選手が引退を決意する中、ロッテ岡田も34歳で引退を決めた。
引退の会見では「10年間、本当に幸せな野球人生でした。」
本当にいい野球人生だと思う。こういう風に辞められるのなら一番いい。
入団時にすでに所帯があり、2年でだめなら就職すると家族を説得して挑戦する許しを得、
ロッテに育成で拾われた。
日本シリーズ、延長で3塁打を放った時は、万感のガッツポーズをしていた。
これも、ファンに向けてや高く拳をつきあげるというものではなく、下に叩きつけるようなものだった。
この時、笑顔は一瞬だけでチームは大騒ぎしている中、3塁ベース上の岡田には笑顔が消えていた。
これは、打てた、とか勝てる、という意味ではなく、
首がつながった、まだ野球ができる。という意味に見えた。
この3塁打も足を生かす岡田にしては、高いフライだった。したがい、意図したバッティングでは
なかったように思われる。しかし、延長のスコアリングポジションということで外野が前に出ていた。
前に出てきていなければ外野フライだったかもしれない。
そうなると岡田の現役生活は10年に及ばなかったかもしないということになる。
この時、打った相手が浅尾。そして浅尾はここで降板し、岩瀬が登板した。
奇しくも浅尾と岩瀬も今年同時に引退だ。そしてこの日本シリーズで中日の主力だった荒木も
ここで引退を決意した。
育成で拾われ、家族に反対されながら、小さい体で10年プロの世界に居られたのなら
十分すぎる。日本代表にまで選出されている。
これだけ充実したプロ人生、野球人生を全うしたことはプロを目指す選手たちの手本となった。
そして、一般の人にも勇気を与える。
お疲れさまでした。
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