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今週は根尾のドラフト 根尾の進むべき道はいずこ

ドラフトを明後日に控え、根尾が最も1位重複する可能性が高いようだ。

 

根尾の特長は、運動能力の高さだ。身体能力の高さであり、それはバネを持っていること。

日本人の場合、バネを持つとどうしても体は大きくなくなる。

野球選手でバネを持っていた、高橋慶彦、大石大二郎、桑田、飯田、仁志、平尾、松井稼、荻野、

今宮、菊池、東出、内村といった選手は皆、体が大きくない。

そのバネを持っているからこそ、これらの選手が大きくない体で活躍できる理由だ。

バネをもつ体の大きい選手は秋山と糸井くらいだ。

根尾も大きくない。

 

根尾はそのバネに加え、センスを持ち合わせているので1位重複も当然の評価となる。

そして、そのバネとセンスが逆に、選手としての能力を狭める可能性もある。

 

大谷がどっちにも手を出し、成長の可能性を狭めているように

溢れるセンスと能力のために取り組むべき行為を見誤り、

本当の能力全開に至らないということがあり得る。あるいは、ケガをして飛躍に制限をかける。

根尾も今は何にでも挑戦したいと発言している。

 

ただ、野球でピッチャーができる能力がある選手がピッチャーをやらないという選択はない。

野球はピッチャーが勝敗を握り、さらに最も難しいポジションだからだ。

誰にでもできるポジションでなく、稀少価値がある。

プロに行くような選手ならば、幼少の頃から1度はピッチャー経験があることがほとんどだ。

ステージが上がり、レベルが上がるにつれ、能力の高い選手がピッチャーとして残って行く。

そして、プロでもピッチャーをやることができる選手がそこを避けて、やらないという選択はない。

 

ピッチャーとしても打者としても、NO.1の能力をもつ大谷は、どっちもやるという選択をした。

そうでない選手はどちらかに絞る。

中田は比類ない飛距離をもっていたので、打者という選択をした。

桑田は、抜群の野球センスでピッチャーとしても野手としても選択の余地があったが、両方やる

という発想にはならなかった。

そもそも、そんなことが許されていない時代であり、

桑田自身にも1つに絞って邁進した方が、よい結果になるという意識があったからだろう。

そして何より桑田がピッチャーをやりたがったからだろう。

ピッチャーがダメになってから野手をやっても間に合うし、それが頭にあったはずだ。

1年目あたりは、桑田野手転向か、という話題が出ていた。

同じように斉藤も打撃能力が高かったので、野手転向話が出ていた。

斉藤はサイドスローになってから巨人のエースとなり、この話は出なくなった。

 

そしてもうひとつの理由として、何をやってもNO.1ではないからというのもある。

大谷のように投げても、打ってもNO.1なら両方やるが、桑田はピッチャーとしても野手

としもNO.1ではなかったから、ピッチャー専念したということがあるということ。

だが、ピッチャーとしてNO.1にならなかった桑田には野手を選択してほしかったと思う。

桑田の溢れる野球センスなら球史に残る大プレーヤーになったことだろう。

トリプルスリーや首位打者を可能とし、イチローにも劣らない選手になったと思われる。

 

そこで根尾だ。

桑田同様の運動神経、バネ、センスを持ち、そっくりだ。

根尾がピッチャーを選択することで桑田になってしまわないかと少し懸念してしまう。

明日へ。

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