戦後日本の成長と歩調を合わせるように登場したスターだったから、もう今後は
生まれようもない。
情報が氾濫した今では長嶋のようなスターは生まれない。
違う形でイチローが登場し、今は大谷が登場した。
どちらも今までになかった形を提供することでスターとなった。
イチローは見たことのない打ち方でのヒット量産。
大谷は投打の兼任とパワー野球でのNO.1
長嶋もそうであろうが、一つ違うことは、小さいものを大きくし、一番にしたということだ。
人々の認知度の差がある。
イチローの時はすでに誰にも知っている競技であったし、大谷はしかりだ。
長嶋は自身で競技全体を引っ張り上げ、日本中に浸透させた。
あの時代に大谷がいたらとんでもないことになっている。
しかし、積み上げがないと大谷も生まれないだろう。
何の脈略もなく、いきなりアメリカを凌駕する選手は生まれない。
そういう意味では王は大谷と言える。
その時代で一人突出しているから。
それでも王は長嶋を超えていない。
レジェンドと言えば王だが、スーパースターとは長嶋のことだ。
打撃の記録だけで言えば王の方が圧倒しているのに
そういうことでいえばやはりスーパースターとは長嶋だけなのだろう。
落合はかつて、どんなに打撃記録で勝ろうが、長嶋さんは超えられない、と言っていた。
戦前にスーパースターはいただろうか。
多くの人が憧れるスターはもちろんいたが、スーパースターはいなかっただろう。
それまで天皇は一般人は誰も知らない。
おかみも知らない。
目の前で躍動してくれた初めての英雄。
日本でスーパースターと言えば長嶋のこと。
松井が引退するとき、高橋が一番引退を想像できない人が引退する・・
と言っていたが、一番いなくなるということが想像できない人が逝ってしまった。


