昨日、埼玉秋季大会で公立校の白岡高校が浦和学院を破った。
浦学は今夏、南埼玉大会を圧勝して甲子園へ出場。
この場では大阪桐蔭より浦学が優勝候補一番手として挙げていた。
甲子園で浦学は大阪桐蔭に完敗した形になったが、判定不利などがあり、
ワンマッチでやれば、もっといい勝負ができたろう。
ただ、根尾のスライダーには完全にやられていた。
埼玉絶対王者といえる浦学が公立校に敗れたのだ。
だが、実は白岡高校は過去にも浦学を夏の大会準決勝で撃破したことがある。
白岡は浦学キラーなのだ。
2015年夏の埼玉大会準決勝。白岡-浦学。
この時、白岡はノーシード。対して浦学はその年の春センバツ４強で埼玉では東の横綱という立場だ。
この時の埼玉大会では浦学が大本命、1強とも目されていた。
それは当然だ。埼玉で強いだけでなく、センバツベスト4で関東チャンピオンなのだから。
しかも、甲子園に行っても優勝候補の実力だった。
どこか、浦学を止めることができるか。と言われているくらいだった。
それを、ノーシードの公立校が破ってしまったのだった。
しかも、しかも、
この白岡高校はこの時、秋も春も初戦敗退のチームなのだ。こんな奇跡は、史上初の快挙だったのでは。
この時の監督は、「ギャンブルしなければ勝てない」と、思い切った作戦が奏功した。
横綱相手に正攻法の同じ野球をやっていては勝てない。
がっぷり四つは避け、ギャンブルや奇襲、チームの特性を生かす野球をやらなければならない。
しかし、映像で見た白岡の実力は高かった。
どのチームより振り込んできたというセリフに裏打ちされ、自信をもって打ちに行っていた。
この時、準決勝の浦学戦と決勝の花咲徳栄戦は7番の選手が投げた。
ノーシードからなので８戦をこなした。シードとは３回戦った。
ピッチャー、フル動員しなければいけないだろうから消耗していたにちがいない。
決勝へと進んだ白岡は、花咲徳栄を相手に序盤のミスが目立った。
荒れ球が持ち味ではあるものの制球が乱れたピッチャー。
失点にからむ回は、内野のエラー。中継プレーも決められない。
エンドランの内野フライを１塁ランナーの帰塁が遅い。
そして、速球に力のあるエースナンバーのピッチャーの出番が遅かったように思われ、敗退した。
これだけミスが出て、勝つことはありえないだろうと思った最終回、連打連打で３点差、
満塁まで詰め寄る。ハラハラドキドキさせられた。
９回のスタンドと一体となった反撃には引き込まれた。
この決勝は力負けという感じではなった。
無欲で勝ち残ってきたが、最後に決勝での勝ちを意識してしまって凡ミスを繰り返し、敗れた。
そして甲子園切符を手にした花咲徳栄はこの年、
甲子園を圧勝した東海大相模が地方大会を通じて唯一苦戦した相手だ。
さらに、浦学はこの東海大相模に春の関東大会で勝っている。
そう考えると、白岡高校は振り返っても惜しかったということになる。
この秋の白岡はどうなる。
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