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いざ全国へ

地方予選が終わり、高校野球はいよいよその舞台を甲子園へと移す。

しかし、地方予選こそ高校野球。

 

全国最激戦区の神奈川を制した東海大相模も

この夏の目標は横浜高校を破ることだったようだ。

 

神奈川代表はそのまま全国でも優勝候補になる。

それでも、目標は横浜高校に勝つことなのだ。

 

公式戦で横浜高校に負けて以来、横浜高校に勝つことを意識して、冬を超え、

夏の1戦に賭けてきた。

 

横浜高校は昨夏、神奈川代表だった。

 

その時のレギュラーメンバーは8人が二年生。

つまり今夏、そのレギュラーメンバーがそのまま残るわけで

さらに手ごわいチームになっているだろうと予想できる。

 

だからこそ勝ちたい。

 

そして準決勝でぶつかったこの神奈川横綱対決に東海大相模は勝ち、

選手は目標を成就し泣きつくした。

 

予選こそ高校野球という所以だ。

 

地方予選こそ高校野球であるため 甲子園大会は、おまけと、

とらえるチームが多いものと思われる。

 

全国制覇を目論むチームは実力がある数校であり、

他のチームは、それぞれに目標を定めそこを目指す。

 

これにより、

おまけから

勝負へと変わる。

 

おまけから勝負へ変わったことにより

目の前の1戦に勝ちたい、負けたくない、という意識になり、

負ければ悔し涙を流す。

 

これは全国制覇できなかった悔しさではなく、

目の前の勝負に敗れた悔しさだ。

 

それから

それぞれにたてた目標に届かなかった悔しさ、

その他、今まで苦楽を共にしてきた仲間と、もう野球ができない寂しさ、

高校時代という貴重な時間を野球に費やしてきた自分の青春が終わりを告げられたという脱力感、

親や関係者などの顔も浮かび、その2年4か月の思い出、

という理由で大泣きをするのだ。

 

本当にこの涙の量は一生のうちでも

近親者を失った時以外では、これ以上泣くということはないというくらいの量だ。

 

今まで一所懸命やってきたのにいきなり終わりを告げられるわけで

その虚脱感、脱力感は人生最上級なのだ。

 

だから大泣きし、崩れ込み、立てない。

本当に腰砕けとなり立ち上がれないものなのだ。

 

だからそんなに

進行を優先して急がせなくていいじゃない。

 

この時くらいは、泣かせてあげて。

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