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国際戦 3戦目 対ドミニカ プレミア12

前回WBCの覇者、

それも初めて全勝で制したドミニカとの一戦。

 

しかし、その時ほどの戦力と怖さはない。

 

日本は今大会、初の先攻めとなった。

先攻になったら、先取点が欲しい。

先に点はやりたくない、常にリードしながら試合を運びたい。

タイブレークがあることから、なおさらだ。

 

先攻か後攻かというのは、それだけで戦略が変わる。

ということは、選手起用から、とる作戦も変わってくるということ。

戦い方のバリエーションを試すという意味でも面白い一戦だ。

 

ひっかけて、ショートゴロが多かった松田に代えて

右ピッチャーに対して川端を2番で起用してきた。

 

これで、当てっている坂本を下位に下げて、

ポイントゲッターに使うことができる。

 

先制点は、凡フライを衝突の末、落とし、ラッキーな点だ。

いやーへたくそだ。

もうこれだけでこんなチームには、負けられない。

 

序盤の武田は、コントロールに窮していた。

 

立ち上がり、そこをつけこまれ、ワンアウト満塁のピンチに

スリーボールになってから、勝負球にカーブをもってきた。

 

とても、勇気のいるボールだった。

それを、ひっかけさせて、ゲッツー。

この試合の大きなワンプレー、ビッグプレーだった。

 

カーブを選択したこと、

それを、1点、最悪2点覚悟のこの場面で

ゲッツーがとれ、武田と日本はとても楽になった。

 

2回は、まだコントロールに苦しんでいたが、

真っ直ぐに振り遅れるので

真っ直ぐ主体の配球に変えた。

 

真っ直ぐをストライクコースに投げても

ファールでカウントが稼げることがわかったので、

真っ直ぐを主体に、見せ球にも使えるようになった。

 

これで、スライダーも抜く球もさらにカーブも生きる。

ゲームが作れる手ごたえをつかんだに違いない。

 

日本の打者の意思が見える。

 

甘い球を一発で仕留めようという

一流の攻めを感じる。

これが、打撃の極意だ。

一流どころが、やるべきことをやるという姿勢になると

つながりのある理想の打線となる。

 

勝ち越しの場面、守りでミスをしていた筒香がフォアボールを選んだ。

最終回は、昨日バント失敗していた炭谷が、何が何でも決める姿勢だった。

川端は2番らしく、球数を投げさせ、甘く入ってきたところを逆方向で出塁した。

中村はポイントゲッターらしく初球から甘い球を打ちに行っていた。

坂本もしっかりとらえ、中田の勝ち越し打の直後の初球を狙い打っていた。

中田はここまで、ことごく回ってくるチャンスでしっかり結果を残し、

ランナーのいないツーアウトの場面では、

球種を絞って一発を狙っていた。

 

みな、状況に応じたバッティングであり、

自分の特長を出そうと打順の中での自分の役割を果たそうとしている。

 

4回の攻撃、

山田と筒香が出て、ワンアウト1,2塁の場面。

ベンチの奈良原コーチのファーストコーチへの指示は、

グリーンライトOKという感じだった。

 

2塁ランナーの山田がフリーでスタートを切ったら、

1塁も追いていっていいというジェスチャーを出していたように映った。

 

ピッチャーは、中日に所属していたことがあるピッチャー。

クセも知っている。

モーションでかいし、クイックも下手。

おそらくグリーンライトだったのでは。

 

WBCで話題になった、内川の走塁ミスがあったあの作戦だ。

 

結果は、山田が走らず、中田のタイムリーとなったが。

 

 

武田はナイスピッチングだった。

やはり、初回のゲッツーが大きかった。

小川も抜群の出来。

 

武田にしても、小川にしても真っ直ぐに皆、詰まっていた。

 

おそらく、シーズンが終わり、

程よい休みをもらって、体を維持してきたことで

各ピッチャーの真っ直ぐが走っているのだろう。

 

だが、一発勝負でパワーあふれるチームを相手にするので

それまで、好投していても、一球のコントロールミスで

試合がひっくり返る。

 

だから、その前に、獲れるアウトを確実にとり。

守りのミスをしないことだ。

 

日本は、重量打線を組んでいるので

慣れない屋外のグラウンドで守備のミスが多い。

 

初戦の大谷、中田 2戦目の山田、嶋、昨日は筒香。

 

守備固めの選手がいない。

 

中田が落ち着き払っている。

 

チャンスの場面でも気負ったところはないし、

ランナーがいなければ、ホームランを狙ってきた。

 

試合後のコメントも浮足立っていないし、

冷静にプレーの技術を解説しているほどだ。

 

貫禄と自信と経験が感じられる。

 

むしろ

負けてもどうでもいいやくらいに思っているように感じる。

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