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プレミア12 国際戦 準決勝 対韓国戦

初回、先頭打者が初球をいきなり引っかけてくれた。

これは、ラッキーだった。

超、楽になった。

 

球数少なく初回の守備を終えた日本は、

対照的にその裏の攻撃では、相手ピッチャ-に球数を多く放らせた。

 

秋山がファールで粘り、フルカウントからショートライナー。

3,4番が四球を選び、

さあ、中田勝負のこの試合の山となる場面。

 

結果は、中田が甘い球をミスショットしてしまい、

ビッグイニングにはならなかったが、

こういう攻め方をしていれば、そのうち点が入る。

 

2回以降も

大谷は、力で抑え込んでいく。

細かいコントロールがなくとも、関係ない。

稀代の大投手だ。

 

中村が、ここまで地味ながら大変な活躍だ。

下位にこれだけ繋いでくれる打者がいると、

相手は、苦しい。

これが試合を有利にし、大量点につながる。

 

相手ピッチャーは、コントロールに窮している。

早いうちに、先制したい。

毎回、ランナーを出しながら、相手も内野フライをお見合いするミスを

してくれているのに点を取ることができないでいる。

 

大谷が真っ直ぐ勝負でグイグイ抑え、

大谷が一番良い打者と言っていた相手の3番打者を

二打席連続三振に切って取った直後の4回裏、

中田がフォアボールを選んだ。

 

初回から選ぶ日本の打者。

 

良い攻撃だが、次の松田は、強行策。

右に打ちたい松田は、外角のボールからボールのスライダーに

手をだし、空振り。相手を助ける。

そして、結局三振。

ここは、送る場面だ。

中村の前にランナーを置きたい。大谷を楽にさせてやりたい。

 

中村は、フルカウントから難しい球を外野の前に落とした。

やはりこの大会、頼りになる男だ。

 

平田の思い切りの良いタイムリーのあと、

嶋が初球セーフティの構えを見せた。

グッドチョイスだ。

できれば、やってほしかった。

初球のセーフティ。

決まれば、とても盛り上がる。

 

そのあとのショートゴロをエラーで2点目。

 

ショートバウンドを前に出ながら捕球したため、

セカンドへのスローインがマイナスのスローイングになる。

 

つまり、自分の体よりうしろへ投げることになり、

難しいプレーだ。

送球は勝手にシュートする。

 

難しいが、プロなら決めなければいけないプレーだ。

守備力が低いと見えていた韓国に

やっぱり守備のほころびが出た。

 

秋山が歩いて、ワンアウト満塁で坂本。

 

狙っていい初球を打ちに行ってファウル。

うーん甘い球だった。ミスショットだ。

だが、そのあと良く犠牲フライを打った。

ナイスバッティング。

ただ、2塁ランナーの嶋が三進していない。

これは、走塁ミスだ。

 

大谷のフォークが、

これまで全部高めに浮いていたのに

点を獲ってもらってこの回、初めて低めにいった。

のってきたか。

初めてスライダーも投げて余裕が出てきた。

 

この試合、

アンパイアが右打者にも左打者にも

外角低めのボール球をストライクと判定している。

 

7回、球が抜け出した大谷もこの回までだろう。

次は、則本だろうというところで、

回またぎの8,9回を任せてきた。

 

一発勝負で最も安全な采配だ。

 

これまで、松井、沢村と安定感がなく、

前回、増井も打たれた。

 

手堅く、則本回またぎで確実に、慎重に勝ちに行った。

 

則本がつかまり、松井を出さざるを得なくなった。

松井の顔には、プレッシャーがありありだ。

 

韓国の下位打線8.9番に代打攻勢の韓国。

しかし、連打を許した。

痛い。

バッテリーの痛いミス。

ここが、大きなポイントだった。

 

このミスが、

結局は、最も良い打者・イデホの前にランナーを置くという

状況を作ってしまった。

 

こうなるとイデホはやる気を見せてくる。

 

満塁でのセンターフライ。

 

前進守備で秋山はよく捕ったが、プロならあれだけ高く上がった球は

捕って当たり前だ。

 

それを、いちいちハイタッチしているのは、

プロとしては情けない。

 

まだ1点負けているんだ。

喜んでいる場合でない。

 

リードはしてみたが、韓国もピッチャーが弱い。

 

山田は、ボール球をストライクと言われ

追い込まれたので、外角のスライダーを空振りしてしまい、

三振だ。

 

これまで、ずっととってきた外角低めの球を

増井の時は、ボールと判定され(ボールだけど)

山田にはストライクと判定されてしまった。

 

この右投げの球の緩いピッチャーなら筒香の一発あるケースだが

ファーストゴロ。

 

中田どうする。

 

一発狙っていい場面だ。

 

中田が出て、代打・中村。

 

もう一発しかない。

 

狙え。

 

投手力、打撃力、守備力とすべてで

韓国を上回っていたはずだ。

 

とくに

投手力と守備力で完全に上回っていたので

落ち着いて試合を運ぶことができていた。

 

しかし、勝てる相手に

一発勝負で油断とプレッシャーに負けた。

 

選手は、全く負ける気がせず、

試合の常識、

たとえば、先頭打者を切る、エラーをしない、

ボール球に手を出さない、相手を助けない

ことを心がければ、負けようがないと思ったろう。

 

地の利があり、

大谷が圧倒したのに。

 

レベルの低いこの大会も

事実上の決勝である韓国戦に若い力が、国際戦を経験したことで

前進にどうつなげるか。

 

3点リードで日本のファンは、誰もが勝ったと思った。

日本野球は、これを受けてどうしようか。

少し時間をおいて、考えよう。

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