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49年生まれの星・黒田

初登板は圧巻だった。

 

調子は良くなかったように映った。

 

右打者へのインコースを狙ったツーシームが高めに浮くこと数度、

軸にしているツーシームが少し甘く入る内容だった。

 

それでも、ピンチでボールからストライクになるツーシームで

見逃し三振を奪った投球は最高のボールだった。

 

味方が点をとってくれない中、先に点はやらないと

要所をきっちり締める投球だ。

 

間違ってヒットを打たれても、次の打者でどうするか、

どうカウントをつくるか、

どの打者にどこへ打たせてアウトをとるか、

ゲームを作るためのピッチング、

チームが勝つためのピッチングを心得ている。

 

調子が悪く、コントロールできていなくとも、大けがしないコース

球種を選ぶ。

 

ここぞの場面では力を入れて投げる。

 

本当に一球たりとも見逃せない面白いピッチングを見せてくれた。

見ていてこんなに面白いピッチャーはいない。

 

そして淡々と自分の仕事をこなす。

 

黒田復帰で盛り上がる世間を尻目に、自分のすべきことを

準備し、結果で応える。

 

たとえ打たれても、チームに不安を与えるようなことはせず、

修正し、恬淡と仕事を遂行する。

 

こんな記事を目にした。

 

戦友イチローの思い「黒田は『黒田』でいるでしょう」

 

 

イチローの言葉は黒田を端的に表現した内容だ。

 

共に戦ってきた二人には

言っているイチローにも、言われている黒田にも

プロフェッショナルであることがよくわかる、響くことば。

 

また明日。

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