この場で今季注目している選手の一人に挙げた巨人・小林が
阿部の離脱をチャンスとして、正捕手出場し続けている。
なんといっても肩が最高の魅力だ。
高校入学時はピッチャーだったらしいが、
同学年に現広島・野村がいたのと
その強肩を買われてキャッチャーに転向したそうだ。
肩は惚れ惚れする。
先日の広島戦の7回1点差で勝っている場面。
フォアボールで先頭打者を出した巨人。
先頭を歩かせた場合7割程度、得点につながる。という野球界の通説がある。
2番菊地に送らせる作戦できた広島。
初球がキャッチャー前に転がった。
そこへ小林が素手で拾うとテイクバックを大きくとり本気で2塁送球した。
1塁ランナーも足が速いこの場面、全力送球しないとアウトにならないとばかりに、肩甲骨を使った本気の送球で矢のようなというのはまさにこのこととばかりに封殺して見せた。
あの肩はぜひとも生で観たい。
これがプロの肩かと思わせるものだろう。
よし、巨人戦を観戦しに行き、小林の肩を観察しに行こうっと。
できれば、脚のあるチームが相手がいいかな。
堪能できる。
肩が良ければ、あとは経験だけだ。
リードも経験でついてくる。バッティングは、なくてもいいし、出場し続ければ、これも経験である程度は打てるようになるし、化ける可能性もある。
同じ日の広島戦では、
9回同点1死1,2塁の場面で2-2からフォークを見送られ、その後、解説の
山本浩二が
「もう一球フォークあるんじゃないですか」
と言ったら実況アナが
「しかし、2-3になってしまいましたね」
と言うと
「いや、ありますよ。」
と山本浩二。
隣の野村も
「そうですね。歩かせてもいいという頭があると思います。」
実況は
「あっ。そうなのですか。」
と少し驚いた様子。
1点勝負の終盤歩かせて満塁になってもいいというプロの目だ。
すると小林はその通りフォークを要求してゲッツーにした。ピッチャーの小山は小林との共同作業で打ち取った喜びから小林に詰め寄りグータッチを求めた。
プロの監督経験まである山本浩二と野村の思惑とプロ3年目の小林の頭の中が一致した。
このように経験をどんどん積んでいけば自然と名キャッチャーになる。
キャッチャーにとって最強の武器である強肩をもった小林が巨人の正キャッチャーだ。
阿部は、代打かファーストになることがこの試合をもって決定した。
もしくは引退か。