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気づいていないルールの不備 誰も声をあげない

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プロでは、ホームランについてと本塁クロスプレーにリプレー検証が要求できるようになった。

MLBでの試合やWBCでは、全てのベース上での微妙なタイミングについてリプレー検証できる。

WBCでは、監督がことごとく要求する試合があった。

いわゆるチャレンジ失敗によるペナルティがないから何度でも確認を要求するのだ。

 

この制度は取り入れられて間もないのでルール整備が未熟だ。

 

昨日は、オーストラリア戦での今宮の本塁スライディングのプレーについて言及した。

審判がアウトかセーフかコールしてしまうと、選手はそこでプレーを止めてしまうか、次へ移ってしまう。

すると今宮の時のプレーのように、本来はまだインプレー中だったものに、一旦判定が下されてしまう。

プレーが中断してしまった一件をリプレー検証することになり、

その後、どうなっていたかわからないのに決断しなければいけないという問題があるのだ。

 

2016年、巨人―ヤクルトの開幕戦では、

巨人はクルーズの打球、ヤクルトは山田の打球をリプレー映像で確認をした。

 

判断が難しいホームラン性の打球は、

審判が例えホームランだと思っていてもインプレーを指示した方が保守的だということだ。

ホームランと判定してしまうとその時点で走者も守りもプレーを中断してしまう。

 

そのあと、ホームランでなかったとなっても

どの時点に戻るか、判断が難しくなる。

プレーを続けていたら中継プレーを失敗していたかもしれないし、

走者が転んでいたかもしれない。

 

だから、見直しの機会がある今は、こういう場合はインプレーを指示しなければいけないことになる。

インプレーでプレー続行としおき、

途切れたら、さあ見直してみましょうとするわけだ。

 

2015年9月12日の阪神-広島戦では、

三塁打とされていた広島・田中の打球が、試合が終わってから本当はホームランだったという

ケースがあった。

この打球がサヨナラホームランであったのなら、結果が出た後でも覆し、広島勝利とすることが出来るだろう。

ところが、このホームランは表の攻撃で出てしまった。つまり、その後も試合は続いたわけで、

そこへの影響は、終わった後では誰も手を加えられない。

もう一度やり直さなければならなくなる。

それは出来ないので誤審と認めても謝罪するより方法がなかった。

 

試合の勝敗に影響がないか、または影響してもそのプレーだけで勝敗が完結する場合だけが

後日、判定を覆すことができるということになる。

あの打球がサヨナラホームランだった以外は、広島の勝ちとするわけにはいかない。

 

リプレー検証を採用しているなら、考えていくべきシーンのはずだ。

おそらく、気づいていないし、気づいていないから何も変わっていないだろう。

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